文藝春秋「バターン死の行進」に関するとりあえずの結末

こちらに「US-Japan Dialogue」の「徳留絹枝」さんの手紙が公開されたわけですが、
[重要]US-Japan Dialogueからメールを頂きました
(ちょっとメール全文の引用は避けます)

1.テニー博士に記事の存在をお知らせしたのは、私(徳留)と伊吹由歌子さんです。
2.記事は私たち二人で英訳しました。最初に要約を英訳し、その後テニー博士の依頼で全文を英訳しました。
(以下略)

まぁその後もいろいろ書いてあるわけですが、「だから俺が最初から前から言ってた通りだったじゃん!」みたいなことを言うより、traviesoさんの「可能性」を排除しようとした努力に敬意を表しておきます。

あと、「US-Japan Dialogue」の公式サイトではこんなテキストも。
http://www.us-japandialogueonpows.org/news-J.htm

2/13/06
文芸春秋』誌、「バターン死の行進」生還者からの抗議の手紙を掲載
文芸春秋』誌が、12月24日に報告したバターン死の行進に関する記事へのレスター・テニー氏の抗議に反応した。3月号の編集者への投書欄で、編集部からのコメントとともに、全訳を掲載した。当該記事へ詳細に反論し た手紙の全訳は、5ページにわたり掲載されている。手紙原文は以下のサイトで読める。
Dr. Lester Tenney's letter to the editor of the Bungei Shunju
 
文芸春秋』編集部のコメント
2005年12月号掲載、笹幸恵氏「バターン死の行進 女一人で踏破」について、日本軍の捕虜として六十四年前、「バターン死の行進」を体験したレスター・テニー氏より、抗議の手紙が編集部に届きました。「バターン死の行進」で日本軍の捕虜虐待行為によって多くの犠牲者がでたことは、歴史的事実です。笹氏の記事はこうした蛮行の否定を意図したものではありませんし、編集部にもそうした意図がないことは言うまでもありません。同記事では元捕虜の人々の証言を紹介することができませんでした。捕虜として悲惨な体験をされたテニー氏の肉声は貴重です。

(伊吹由歌子)

手紙の掲載を知ったテニー氏の感想
文芸春秋』誌は謝罪はしませんでしたが、私の抗議の手紙の全文を日本語で掲載してくれましたので、そのことには満足しています。それに加えて編集者は、私の手紙に、「バターン死の行進」を体験した私たち元捕虜に実質的に敬意を表する内容の前書きを、添えてくれました。記事の著者である笹氏から、私宛に説明なり謝罪があればよかったと思いますが、彼女が、自分の書いたり行ったりしたことに何か問題があったと気付いているのか、私には分かりかねます。
読売新聞は2月13日、『文芸春秋』誌がテニー氏の抗議の手紙を掲載したこと、彼がそれを受け入れたことを伝える記事を、掲載した。

こちらもお互いに、それなりに落ち着くところに落ち着いた様子。テニーさんはまだ少し怒っている(ていうか、不満を持っている)みたいですが。