飛田穂洲『高校野球入門』(1972)という本に書かれている、ある種理想主義の野球について。


一時期の高校野球は、軍隊のような無個性集団がお決まりの作戦を繰り返し、プレッシャーに弱いプレーを連発し、1-0の貧打戦に終わることが多かった。すべてがそうだとは言わないけれど、そうでないチームは「豪放」「のびのび野球」「都会的」などと特殊的に評されていたので、多くはそうであったと考えます。貧打の応酬がかもし出すナイーブで悲壮な感じが、「高校野球らしい」ものとして好まれたかもしれないけれども、飛田が思い描いていた高校野球のあり方は、それとは少し違ったのではないか。むしろ、近年のもののほうが近いとさえ感じました。
飛田穂洲高校野球入門』(1972)という本に書かれている、ある種理想主義の野球について。