烏賀陽弘道さんの発言でもう少し確認しておきたいことのメモ

これは以下の日記の続きです。
烏賀陽弘道さんのネット上での記述に関する信頼が、ぼくの中では音を立てて崩壊しているんですが
 
損賠訴訟:ジャーナリストに5000万円の賠償求め提訴−−オリコン−話題:MSN毎日インタラクティブ

損賠訴訟:ジャーナリストに5000万円の賠償求め提訴−−オリコン
 
音楽市場調査会社「オリコン」(東京都港区)が、歌謡曲ヒットチャート集計の信用性に否定的な雑誌のコメントや記事で名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの烏賀陽(うがや)弘道さん(43)を相手取り5000万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴したことが分かった。
訴状などによると、雑誌「サイゾー」(インフォバーン)の編集部が執筆し今年4月号に掲載した大手芸能プロダクションのメディア操作疑惑に関する記事の中で、烏賀陽さんは「オリコンは予約枚数売り上げもカウントに入れている」「(統計調査の)方法をほとんど明らかにしない」などとコメントした。また、烏賀陽さんは「アエラ」(朝日新聞社)03年2月3日号に掲載した署名記事に、レコード会社社員への取材を基に「『オリコンの数字はある程度操作ができる』という噂(うわさ)はこれまでにもありました」などと記した。
オリコンは「根拠なき中傷」と主張している。【石田宗久】
 
 ◇烏賀陽弘道さんの話
 
私の指摘は取材を重ねて得た信じるに足る根拠に基づいている。
 
毎日新聞 2006年12月25日 東京夕刊

(太字は引用者=ぼく)
(追記)
最新の記事では、コメントは以下のようになっていました。
名誉棄損:オリコン ジャーナリストに5千万円賠償提訴−事件:MSN毎日インタラクティブ

烏賀陽弘道さんの話 意見が違う者を高額の恫喝(どうかつ)訴訟で黙らせる、という民事訴訟の形を借りた言論妨害だ。まず発行元への訂正要求や、自社で発行する雑誌メディアなどで反論するべきではないか。正確を期するため、オリコンには何度も取材を申し込んだのに拒否された。私の指摘は取材を重ねて得た信じるに足る根拠に基づいている。
毎日新聞 2006年12月25日 10時20分 (最終更新時間 12月25日 11時04分)

ふーむ…。
音楽配信メモ オリコン訴訟問題の現状の詳細なまとめ

そしてさらに重要なことは(烏賀陽氏の話を信じる限り)。サイゾーから電話取材でコメントを求められたとき、烏賀陽氏は「一般論」として統計データの話をして、「オリコンのチャートのことを言っているわけじゃない」ということを編集部の記者に念押ししたそうだ。ところがゲラが上がってくるとこのような内容になってきており、烏賀陽氏も編集部員に文句を言ったそうだが「時間的に校了が迫っていて大幅な修正は難しい」とか「文字数が少ない関係で微妙なニュアンスを出すのも限りがある」とかそういう理由で「これでいかせてくれ」と要望され、烏賀陽氏もしぶしぶそれを了承したという経緯があるそうだ。

(太字は引用者=ぼく)
どうなんでしょうね。
「『オリコンの数字はある程度操作ができる』という噂(うわさ)はこれまでにもありました」というアエラの記事(指摘?)は「取材を重ねて得た信じるに足る根拠に基づいて」おり、同時にサイゾーに掲載されたオリコンに関するコメントは「一般論」だが、掲載された内容には「オリコンのチャートのことを言っているわけじゃない」と「編集部員に文句を言った」ということでいいのかな。
1年近くも前にどういうことを言ったか・言ってないか、などは、ぼくでもよく分からない、というか忘れているし(書いたか・書いてないか、は記録があるのでわかります)、あまり言った・言わないの証拠も出て来そうにもありませんが。
ぼくの判断では、毎日新聞の「烏賀陽弘道さんの話」が少し怪しい(記者の、「コメントまとめすぎ」疑惑が)。
 
関係ないけど(少し関係あるけど)、こんなテキストリンクなど。
三浦和義氏の報告(人権と報道連絡会ニュース):一人で始めた虚報との闘い

◆判決後の報道では、ある週刊誌の元編集者が、「彼は犯罪者だ」[やったに違いない」と言ったという報道。この1件を来月までには訴えるつもりです。報道被害に遭った方々が、すべて泣き寝入りしないで訴えたら、メディアは大きな衝撃を受けると思います。それが50件、100件と起きて常にそういう訴状が裁判所に出されるようになれば、メディアは確実に変わっていくはずです

(太字は引用者=ぼく)
ロス疑惑報道の95%はウソだ!三浦和義氏(4)

−10万円しか取れないで、時間と労力をかけて割に合わなくないか。
ロス疑惑というのは現実にマスコミが作り上げた幻の事件です。実際にこの事件の弁護料をすべて負担したのは賠償金なのです。弁護士がのべ10回以上米国に行きました。バスや車をチャーターしてあらゆる現場検証をする経費を含めて、1回弁護士が米国に行けば、500─600万円かかりました。それをまかなえたのは、マスコミから得た賠償金のおかげです。弁護士費用がまかなえたという事実もありますが、プラスマイナスを含めて、ぼくの心情を含めれば、やはり割は合わないですね」

(太字は引用者=ぼく)
「個人」が「報道(マスコミ)」を相手に、数百万程度の名誉毀損裁判を起こすことに同情的でない人も少ないとは思いますが。
三浦和義氏の報告(人権と報道連絡会ニュース):一人で始めた虚報との闘い」は、ちょっと読んでみても損のないテキストだと思います。