『曽禰武 忘れられた実験物理学者』『東京狂犬病流行誌』『ル・コルビュジエ 機械とメタファーの詩学』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年2月あたり)。

曽禰武―忘れられた実験物理学者

曽禰武―忘れられた実験物理学者

★『曽禰武 忘れられた実験物理学者』(勝木渥/著/績文堂出版/2,625円)【→bk1】【→amazon
曽禰武は、本多光太郎の一の弟子であり、黎明期の日本の近代的実験物理学者として多くの見るべき研究成果を挙げたが、若くして胸を病み、やがて研究者の道を棄てたために、後世、茅誠司が折にふれて曽禰の業績に言及していたことをほとんど唯一の例外として、長く忘れ去られていた。
東京狂犬病流行誌

東京狂犬病流行誌

★『東京狂犬病流行誌』(上木英人/著 狂犬病臨床研究会/編集/時空出版/2,520円)【→bk1】【→amazon
わが国の狂犬病はいかにして撲滅されたか!全国的にみて発生件数の多かった東京都における、狂犬病の流行初期から終息までを辿り、さらに狂犬病犬の野外例および実験例における症状・経過など豊富なデータを収めた貴重な一級資料。
ル・コルビュジエ  機械とメタファーの詩学

ル・コルビュジエ 機械とメタファーの詩学

★『ル・コルビュジエ 機械とメタファーの詩学』(アレグザンダー・ツォニス/著 繁昌朗/訳/鹿島出版会/3,360円)【→bk1】【→amazon
本書はル・コルビュジエの作品が生まれた当時の、まさに激動の時代について幅広く論ずる。そうすることでル・コルビュジエがいかにして新しい哲学やアヴァンギャルド、社会や政治の動き、テクノロジーの発展といったことを自らの文脈にとりこみ、みごとに統合させていったかが見えてくる。しかし、同時に現れてくるのはこれらの変革を構想し、促し、かたちにした創造者としての姿である。ル・コルビュジエは20世紀の建築家であると同時に、人間の創造性の原型なのだ。