『ロック文化が西洋を滅ぼす-脳科学から見た文明論』『広重と浮世絵風景画』『パトロンたちのルネサンス フィレンツェ美術の舞台裏』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年4月あたり)。

ロック文化が西洋を滅ぼす―脳科学から見た文明論

ロック文化が西洋を滅ぼす―脳科学から見た文明論

★『ロック文化が西洋を滅ぼす-脳科学から見た文明論』(北原 惇 著/花伝社/1,680円)【→bk1】【→amazon
いじめ、落書き、暴力犯罪、騒音公害、麻薬、性の乱脈、礼儀知らずなどがなぜ日本でもあたりまえになってしまったのか…。西洋はなぜ滅びるのか?ユニークな「脳科学の知見にもとづく文明論」。
広重と浮世絵風景画

広重と浮世絵風景画

★『広重と浮世絵風景画』(大久保 純一 著/東京大学出版会/5,670円)【→bk1】【→amazon
吉原、両国、日本橋…名所絵に隠された技。透視図法や遠近法を駆使し、江戸人たちの名所イメージを巧みに描いた広重。その卓抜な空間造形の手法を解き明かす。
パトロンたちのルネサンス―フィレンツェ美術の舞台裏 (NHKブックス)

パトロンたちのルネサンス―フィレンツェ美術の舞台裏 (NHKブックス)

★『パトロンたちのルネサンス フィレンツェ美術の舞台裏』(松本 典昭 著/日本放送出版協会/966円)【→bk1】【→amazon
わたしたちはウフィツィやルーブルで名画を前に歓喜に包まれ、至上の美を創作した芸術家の心情に思いを寄せ、ロマンチックな想像の翼を広げる。しかし、それはあまりに近代的な鑑賞法に馴れ親しんだ結果ではないのか?たしかに、近代の作品は芸術家の詩情の発露として創作されるが、ルネサンス時代の芸術はパトロンが発注するものだった。最初に設置された場所、描かれた人々、報酬等をつぶさに見ることで、作品をパトロンの見識と審美眼、経済力の象徴として捉え直し、さらに当時の画家・彫刻家の社会的位置などを考慮することで、おなじみの作品が全く違って見えてくる。裏面からみる、新しい美術史の試み。