これからいらなくなる仕事は、声優と漫画家のアシスタント

(追記)見出しは演出です。
 
 ボイス合成技術を考えたら、なんで生身の俳優(声優)が必要になるか意味不明の時代が多分来る。でもそれにはあと十年ぐらいはかかるかな。ジョン・レノンとフレディー・マーキュリーの声を再現して新譜を作るとか(イタコですな、ほとんど)。
 漫画家のアシスタントは、もっと仕上げ賃の安い国(中国とかタイとか)に出されて、日本国内では危機状態になるかも。まぁこれもそんなにすぐのことではなさそう。それより、「ペンで絵を仕上げるアシスタント」という存在がどうなるんだろうな、という感じ。先生のラフタッチをきれいな線にして、背景・効果などを書き加える、デザイン事務所(会社組織)的なグループが、アニメの孫受けみたいな感じで出てくるかもしれない。そのほうが効率いい気がする。
 漫画のアイデアを考え、ラフコンテをあげる「漫画家」と、それに対して何かを言う「編集者」という商売はなくならない気はする。ただし、編集者の仕事はメディア・ミックスを含めてマネジメント業務をいかにテキパキと処理するか、みたいな、「漫画家と売れそうな話を考える」こととは少し違った仕事のほうがメインになるんじゃないかろうか。映画監督だって、映画を撮っている時間より、映画の宣伝のために拘束されている時間のほうが長いようなイメージがある。パブリシティの煩雑な部分の管理と、メディアへの適切な(漫画家の)露出、サイン会その他のイベント企画実行など、ある程度売れる漫画だったら、やれることはいくらでもある。宣伝予算が10%として、100万部の新書判コミックスなら4200万円ですか。思ったほどは多くないです。渋谷駅前にある大型液晶ディスプレイを全部使って「BLACK STONES(漫画『NANA』に出てくるバンド)」の宣伝、ていうか『NANA』の宣伝をしようと思ったら、全部で10分○千万円ぐらいかな、と思う。動かない画像(看板)は、様々な媒体が増えたので、場所による「格差」は広がったけど、そんなに滅茶苦茶高くなっていない(でも、文庫の夏休みフェアは、昔ほど目立たなくなったように思える)。新聞広告は、日時を指定しないで買うと滅茶苦茶安く買える。なんかマネジメントの話とどんどんずれておりますが、今の時代に漫画のアシスタントを目指そうと思ったら、「仕上げ職人」としてのCGのわざを身につけておくといいのではないでしょうか。枠線や効果線がきれいに引けたり、スクリーン・トーンの貼り・削りが上手だったり、学園の教室と机がパースとってきちんと描けたり、などというのは、確実に失われていく技術です。

(追記)
トラックバックから。これ、すごい面白そう。
合成音声でナレーションを作成できる『NarrationStudio』