『袖のボタン』『クリムゾン・キングの宮殿 風に語りて』『ポピュラー音楽と資本主義』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年7月あたり)。

袖のボタン

袖のボタン

★『袖のボタン』(丸谷 才一 著/朝日新聞社/1,365円)【→amazon
日本の政治家はどうしてあんなに四字熟語が好きなのだろう。新年の歌会始天皇はなぜ恋歌を詠まないのか? ちょっとしたギモンの扉を開けば、一読感嘆、日本のフシギが次から次へと見えてくる。新古今と赤塚不二夫のあいだを自在に往来しながら、勘三郎を称賛し、石原都知事に逆らい、『坊っちゃん』を読み直す。ゴシップの楽しさと批評の醍醐味を兼ね備えた、エッセイの至芸36編。朝日新聞連載の単行本化。
クリムゾン・キングの宮殿―風に語りて

クリムゾン・キングの宮殿―風に語りて

★『クリムゾン・キングの宮殿 風に語りて』(シド・スミス/著 池田聡子/訳/ストレンジ・デイズ/2,800円)【→amazon
デビューから30年以上経った今なお、圧倒的な存在感を放ち続けるロック・バンド、キング・クリムゾンロバート・フリップという絶対的な統率者によって導かれたグループの複雑な歴史に鋭く切り込み、これまでうかがい知れなかった数々の秘話が明かされる。音楽雑誌「ストレンジ・デイズ」で2年半にわたり連載された『クリムゾン・キングの宮殿』が、連載時は未掲載だったアルバム解説やディスコグラフィを加え、待望の書籍化。
ポピュラー音楽と資本主義

ポピュラー音楽と資本主義

★『ポピュラー音楽と資本主義』(毛利嘉孝/著/せりか書房/1,890円)【→amazon
ポピュラー音楽は資本主義の奴隷なのか?ロックはいつ、どうして「死んで」しまったのか?ポップの戦術とはなんだったのか?ブラック・ミュージックの「黒さ」とはなにか?DiYの思想とはなにか?Jポップはデジタル化のなか生き残るのか?アドルノのポピュラー音楽理論をウォーホルのポップやブラック・ミュージックの黒い思考と対比させ、ポピュラー音楽史を俯瞰するとともに、その社会的・政治的背景を探る。ポピュラー音楽の社会学・文化研究を志す、すべてのひとのための必読書。