野田市と「平和のための戦争展」と九条の会
朝日新聞から。
→asahi.com：国民投票法理由に戦争展の後援拒否 千葉県野田市 - 社会
国民投票法理由に戦争展の後援拒否 千葉県野田市
2007年08月17日15時32分
千葉県野田市で市民団体が１８、１９日に開催予定の「平和のための戦争展」をめぐり、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の「公務員による地位利用」にあたりかねないことを理由に、野田市が後援要請を断っていたことが分かった。主催者側は「憲法改正案が発議されてもいないのに、地位利用を理由にするのはおかしい」と納得していない。
戦争展は、野田・九条の会や同市被爆者の会などでつくる実行委員会が主催し、市中央公民館で今年初めて開く。広島・長崎の原爆写真や野田と戦争とのかかわりなどについて展示。野田・九条の会も訴えをアピールするという。
後援申請を受けた野田市は７月、後援しないことを決め、実行委に文書で通知した。理由は（１）９条改正反対を訴える内容が含まれ、政治的傾向が顕著（２）発議可能となる３年後に国会で９条改正が発議されるのは必至で、どのような考えに基づく行事でも後援するのは公務員の地位利用につながる、というものだった。
国民投票法は、憲法改正案が発議されてから投票するまでの間、公務員の地位を利用した運動を禁じている。
７月にすでに決まっていたことが、８月の開催直前に分かった、というのはニュース記事としては変ですが、これに関しては、（あるとしたら）野田市議会でのやりとりが見てみたいので、ちょっとメモ。
一応周辺の柏市とその教育委員会は「後援」してたんじゃなかったかな。
調べてみたら、以下のほうはいろいろ後援している様子。
→2007年平和のための戦争展「とうかつ」（千葉県柏市の地域イベント情報）
2007年平和のための戦争展「とうかつ」
〜戦争のない世界への願いをこめて〜
開催日２００７年８月２４日（金） 〜 ８月２６日（日）
（中略）
●後 援
↑これは情報が正確ではないのかな。
→平和のための戦争展：悲惨さ若者も見て 写真など展示−−１８日から野田と柏（毎日新聞）
平和のための戦争展：悲惨さ若者も見て 写真など展示−−１８日から野田と柏 ／千葉
◇燃料庫跡地調査、高校生が研究発表 被爆者体験談や講演も
戦争の悲惨さを伝える「平和のための戦争展」が８月中旬以降、柏市と野田市で開催される。９９年の初開催以降、昨年までの８回は柏、流山、我孫子、野田市の団体や個人が実行委を組織して、柏市だけで開かれていた。今回は「身近な場所で、より多くの人に見てもらいたい」と、柏、野田市の２カ所で開催する。両実行委は「戦争の悲惨さを風化させないため、若い人も見に来てほしい」と訴えている。
柏展は、平和運動家など約４０人と約２０団体が実行委員会を組織し、２４、２５、２６日の３日間、柏市中央公民館で開催する。今回は終戦直前、Ｂ−２９撃墜のために軍が作ったロケット戦闘機「秋水（しゅうすい）」の燃料補給のため、柏市内に建設された燃料庫跡地を調査した県立柏高校の生徒が２６日、「幻のジェット戦闘機と軍都柏」と題して研究発表する。
また、全国少年軍属連絡会の小沢武明会長＝柏市在住＝と、軍の慰安所の管理を担当していた松原勝さん＝我孫子市在住＝の２人が、戦争体験を踏まえて、当時の状況を証言する。
このほか、大日本帝国憲法、教育勅語、治安維持法などの原文や解説、日章旗、軍刀、軍服などの軍用品の陳列、流山市の空襲の写真なども展示される。
一方、野田市中央公民館で１８、１９日に開かれる戦争展では、イラクで人質になったカメラマン、郡山総一郎さんが１８日に講演する。１９日には、ともに野田市在住で沖縄戦で生き残った人や、広島の原爆の被爆者らが体験談を話す。
柏展の加藤敏郎実行委事務局次長は「過去の戦争だけでなく、ベトナム戦争からの戦後の戦争の悲惨さと実相を、展示、証言、映画などいろんな形で伝えていきたい」と語る。また「戦争がない世界にするにはどうしたらいいのか、若い人も見に来て考えてもらいたい」と話している。いずれも無料。
問い合わせは、柏展が電話０９０・８１１０・５８５３加藤さん、野田展は電話０４・７１２２・１４１８日佐戸さん。【橋本利昭】
毎日新聞 2007年8月3日
約４０人で約２０団体約４０人と約２０団体（引用テキスト間違ってたので訂正）。
→加藤英雄の日記: 生涯かけての戦争反対の訴え
生涯かけての戦争反対の訴え
今日、柏市豊住で「薬とよずみ」を営む、小沢武明さんを訪ね、お話を伺ってきました。お店に入って驚いたのは、店舗の半分以上を使って、「太平洋戦争展」「少年軍属資料展」との看板がかかげられ、資料や展示物がいっぱい置かれていたことでした。もう１８年以上前から、現在の店舗で、戦争展を行ってきているとのことでした。「九九式砲兵銃」が置かれていて、自由に触ってもいいというので、手に持ってみましたが、ズッシリとかなりの重さでした。資料は500点以上になるといわれていました。小沢さんは現在・７８歳、後のことを考えると、柏市で資料を引き取ってもらって、資料館などで保存してもらいたいという強い思いから、市役所に掛け合ったが、まったくらちが明かないと嘆いていました。自分が少年軍属として戦争に加担したことを出発点にして、生涯をかけて戦争反対を訴え、それを多くに人たちに知ってもらうために懸命に努力している、姿を見て、心のそこから感動を覚えました。ぜひ一度、足を運んで「戦争展」をごらんいただきたいと思います。
場所は、マツモトキヨシ豊住店のすぐ横にある薬局です。
隣がマツモトキヨシという薬局は大変だろうと思いますが、ものすごく行ってみたくなりました。
「加藤英雄の日記」の加藤英雄さんは千葉県の元県会議員の人（日本共産党）のようです。
こういう意見も。
→【偏向行政】また左翼イベントに「後援」出してる：イザ！
大阪八尾市の○○です。後援取り消しの抗議の声をお願いします。
（中略）
去年、流山市市教委が九条の会を「後援」して、騒ぎになったらしいですね。
去年は産経が千葉版で取り上げてくれて、後援取り消しになりましたね。
（太字は引用者＝ぼく）
そうだったのか。
→９月２日「九条の会・流山」発足の集い2007年08月日
９月２日「九条の会・流山」発足の集い
（2006/09/02）
「この国を『戦争する国』にしないため」をテーマに、「九条の会・流山」発足の集いが、９月２日、流山生涯学習センターで開かれた。右翼の妨害が予想され、１０人が自主的な防衛体制を組織し、警察機動隊９０名が警備体制をとった。
ものものしい屋外の雰囲気をよそに、２５０人余りが参加した集いは、「はるかぜ」のさわやかなコーラスで始まった。来る臨時国会で教育基本法改悪と国民投票法案が審議される情勢の中、「あの日の授業」が、聴衆の心に染み入った。
きくちゆみさんは、アメリカの産軍複合体による「戦争中毒」の深刻さを告発した。若い米兵が、ゲーム感覚で罪もないアフガン住民を殺す映像をはじめ、戦争は国家が国民に人殺しを強制するものである、「テロリストは誰？」と説得的に語られた。
集いは、流山市教委が前例にならい後援決定しながら、「一部市民」から政治的な集会であるとの抗議があり、産経新聞が報道であおり、動揺した市教委が取消決定したと各紙に報じられたこと、憲法９９条は、公務員に憲法尊重擁護義務を課しており、後援取消こそ誤りであると市教委に再考を求めたこと、呼びかけ人１００人、賛同者１千人を突破したこと、駅頭や街頭で宣伝してきたことなどの経過が報告された。
最後に、九条を持つ憲法を、自分のものとして選び直すため、憲法を守るという一点で手をつなぎ、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを呼びかけるアピールが採択された。
日本共産党流山北部後援会機関紙「こぶし」原稿（2006/09/14作成）
九条の会自体は政党から独立した超党派的活動と自らを位置付けているが、社民党・共産党・新社会党といったいわゆる護憲派政党の側から、この運動に協力しようとする傾向が見られる。
→私の町の「九条の会」は共産党臭すぎて，おかしな連中としか見なされていないのですが，皆さんの地域の「九条の会」はいかがですか？ 私はビジネスの世界で活躍した知人が.. - 人力検索はてな
私の町の「九条の会」は共産党臭すぎて，おかしな連中としか見なされていないのですが，皆さんの地域の「九条の会」はいかがですか？
私はビジネスの世界で活躍した知人が参加していることもあり，前述の評価は少し嫌です．
でも私の地域では共産党員が「九条の会」を政治的にしているのが露骨過ぎるのです．
「九条の会」と共産党って，そもそもがそんなに深い関係なのですか？
こんな会もある様子。
→板橋九条の会 - Google 検索
板橋は十条かと思っていた。
まぁ「九条の会」の話はこれぐらいにして。
「平和のための戦争展」という名称のイベントは日本各地でおこなわれ、別にマスコミとかが後援しているのもあるみたいなので、
→平和のための戦争展 後援 - Google 検索
「９条改正反対を訴える内容が含まれ、政治的傾向が顕著」なものばかりでもないのかな、とも思いました。
