『夕張 あの頃の炭都』『迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか』『肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年8月あたり)。

夕張―あの頃の炭都

夕張―あの頃の炭都

★『夕張 あの頃の炭都』(安藤文雄/ほか写真/河出書房新社/2,520円)【→amazon
良質の石炭と豊富な埋蔵量で繁栄した夕張炭鉱。最盛期には二〇のヤマが稼働、炭鉱労働者二万人、人口約一二万人で、「炭都」と呼ばれた。エネルギー革命で、ヤマは閉山に追い込まれ、明治期から丁度一〇〇年で採炭はゼロに。炭鉱離職のなかで、メロン、映画祭で再起をはかる、が―。二〇〇七年、夕張市財政再建団体へ。きびしい再建築に全国から応援の声。思い出したいあの頃の元気―繁華街の賑わい、炭山祭りの活気、雪のなかの炭住と子どもたち、石炭列車の驀進―夕張在住カメラマンのモノクロ写真150点で夕張・青春の記憶を浮き彫りにする。
迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか

迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか

★『迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか』(シャロン・モアレム/著 ジョナサン・プリンス/著 矢野真千子/訳/日本放送出版協会/1,890円)【→amazon
なぜ病気の遺伝子がこれほど多くの人に受け継がれてしまったんだろう?そもそも進化とは、有害な遺伝子を淘汰し、役に立つ遺伝子だけを残すもののはず。なのに、なぜこんな遺伝子が生き残っているんだろう?―進化医学の新鋭、シャロン・モアレムが案内するメディカル・ミステリーツアーへようこそ。
肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公文庫)

肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公文庫)

★『肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見』(鯖田豊之/著/中央公論新社/620円)【→amazon
欧米人は、なぜ動物をと畜して食う一方、動物を愛護するのか?本書は、ヨーロッパ思想の原型を、歴史的・地理的条件に由来する食生活の伝統に求め、それに基づき形成された思想的伝統を明らかにし、日本とも比較しながら平易に説く。食という新しい視点で西洋の歴史を見直す、西洋史学究の問題作。