『虚栄の帝国 ロシア-闇に消える「黒い」外』『オセアニア 海の人類大移動 VAKA MOANA THE UNTOLD STORY OF THE WORLD'S GREATEST EXPLORATION』『リチャード三世は悪人か』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年10月あたり)。

虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち

虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち

★『虚栄の帝国 ロシア-闇に消える「黒い」外』(中村 逸郎 著/岩波書店/2,730円)【→amazon
潤沢な石油マネーで華やかな表玄関を構えるロシア。だがその裏で働く一五〇〇万人もの旧ソ連出身外国人不法就労者の存在を知る人は少ない。僅かの賃金、劣悪な条件のもとで建設や清掃などの重労働に従事する彼らからは、つねに警察官や雇い主がなけなしの金をしぼりとっていく。そればかりでなく、労働災害による傷病や事故死の危険も常時隣り合わせで、働きに出たまま行方知れずとなる外国人の数は月に数百人ともいわれる。そうしたかれらにさらに追い討ちをかける、スキンヘッド・グループによる襲撃も、あとを絶たない。一方でロシア社会は彼らの労働なしにはもはや成り立たなくなっており、ロシア市民たちもまた、彼らの上前をはねる生活に慣れてしまった。「虚栄の帝国」の知られざる舞台裏を、地域に密着した調査がえぐり出す。
オセアニア―海の人類大移動

オセアニア―海の人類大移動

★『オセアニア 海の人類大移動 VAKA MOANA THE UNTOLD STORY OF THE WORLD'S GREATEST EXPLORATION』(国立民族学博物館/編/昭和堂/1,995円)【→amazon
広大なオセアニア地域が世界に知られる遙か昔、何千年もの時をかけて何千キロにもおよぶ地球規模の大移動を成し遂げた人びとがいた。彼らの航海術とはどのようなものだったのか。彼らはどのような足跡を各地に残しているのか。その知られざる歴史と偉業をたどるとともに、現在も移動・交易・交流を重ねる末裔たちの多様な暮らしぶりを紹介。 ★『リチャード三世は悪人か』(小谷野敦/著/NTT出版/1,680円)【→amazon
シェイクスピアさん、盗作です!文学は史実をどう描いてきたのか?小谷野敦が伝説の王「リチャード三世」の知られざる真実に迫る!ほかに『マクベス』『リア王』『オセロウ』も。