『地中海世界を彩った人たち 古典にみる人物像』『インカ帝国地誌』『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年11月あたり)。

地中海世界を彩った人たち―古典にみる人物像 (岩波現代文庫)

地中海世界を彩った人たち―古典にみる人物像 (岩波現代文庫)

★『地中海世界を彩った人たち 古典にみる人物像』(柳沼重剛/著/岩波書店/1,155円)【→amazon
古代ギリシア・ローマを中心とする地中海世界では、どんな人びとが活躍していたのか。アレクサンドロスカエサルのような英雄豪傑、クレオパトラのような美女、ソクラテスのような賢者…。西洋古典文学に登場する多彩な人物を紹介し、古代の地中海世界とはどんな世界であったのかを講談調の語り口で生き生きと物語る。
インカ帝国地誌 (岩波文庫)

インカ帝国地誌 (岩波文庫)

★『インカ帝国地誌』(シエサ・デ・レオン/[著] 増田義郎/訳/岩波書店/1,260円)【→amazon
一兵士として現地に滞在したシエサが九年の歳月を費やして完成した「アンデス百科」ともいうべき大著『ペルー記』の第一部。コロンビアからチリに至る地域の自然、人文、特に民族誌を収録。
日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書)

★『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(内山節/著/講談社/756円)【→amazon
かつては、日本のキツネが暮らしている地域では、人がキツネにだまされたという話は日常のごくありふれたもののひとつだった。それも、そんなに昔の話ではない。キツネに悪さをされた。キツネに化かされた。そういった話は、いまから五十年くらい前の二十世紀半ばまでは、特にめずらしいものではなかった。…ところが一九六五年頃を境にして、日本の社会からキツネにだまされたという話が発生しなくなってしまうのである。一体どうして。本書の関心はここからはじまる。そのことをとおして、歴史学ではなく、歴史哲学とは何かを考えてみようというのが、本書の試みである。