『イギリス小説の誕生』『ティツィアーノ《パウルス3世とその孫たち》 閥族主義と国家肖像画』『戦時体制下の語られざる技術者たち 野中季雄と星子勇』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年12月あたり)。

イギリス小説の誕生

イギリス小説の誕生

★『イギリス小説の誕生』(依藤道夫/著/南雲堂/4,725円)【→amazon
いま、文学の王座を占める小説は、どのように生み出されてきたか?萌芽期から18世紀にいたるイギリス小説のダイナミズムを原点に立ちもどって再考察する生成史。
ティツィアーノ『パウルス3世とその孫たち』―閥族主義と国家肖像画 (Series 作品とコンテクスト)

ティツィアーノ『パウルス3世とその孫たち』―閥族主義と国家肖像画 (Series 作品とコンテクスト)

★『ティツィアーノパウルス3世とその孫たち》 閥族主義と国家肖像画』(ロベルト・ザッペリ/著 吉川登/訳/三元社/2,310円)【→amazon
パウルス3世とその孫たち』は、ティツィアーノの最も有名な、論じられることの多い絵画の一つである。とはいえ、この絵が提示する一連の問題は、今日まで満足のいく解答を見出していない。この絵は普通、国家肖像画のジャンルに分類されているが、これまで誰も、その絵の政治的意味内容を解読しようとしなかった。この絵において、なぜ教皇の二人の孫アレッサンドロとオッターヴィオだけが描かれ、彼の息子ピエル・ルイージや他の二人の孫オランツイォとラヌッチオは描かれなかったのか?なぜ絵画の制作が中断されたのか、そして、画家は別れを告げたが、ティツィアーノファルネーゼ家との関係がそこなわれなかったのはなぜか?依頼者の希望で伝えられるはずであった政治的メッセージを人々に理解させるのに、画家はどのような芸術的手段を用いてこれに成功したのか?文献的及び図像的資料の研究によって、著者は、上記の問に対し、説得力のある答えを出すことができた。同時に、本書で示された分析は、美術史研究のかかえているアクチュアルな諸問題を討論の対象にすえる機会をも提供している。
戦時体制下の語られざる技術者たち―野中季雄と星子勇

戦時体制下の語られざる技術者たち―野中季雄と星子勇

★『戦時体制下の語られざる技術者たち 野中季雄と星子勇』(本山聡毅/著/鳥影社/1,995円)【→amazon
造船業と自動車工業の発展に貢献したエンジニアたち。丹念な調査で、歴史に埋もれた彼らの真実に光をあてる。