カルト教団とミッキー・スピレイン(スピレーン)について

 以下のテキストから。
「エホバの証人」内のフォークロア「鳥山明・エホバの証人説」

キリスト教系三大異端と呼ばれているのは、「統一協会」「エホバの証人ものみの塔)」「モルモン教」である。

 別の説。
幻影随想 別館: キリスト教系三大カルト

カトリックの総本山であるバチカン法王庁モルモン教統一教会エホバの証人キリスト教系三大カルトに指名している。つまりこの3つの宗教はキリスト教のカテゴリーに入らない、言い換えれば異端ですらないと宣言している。

 どちらのサイトも、バチカンの公式声明にリンクないんで何とも言えないんですが(あとで調べてみよう)、ウィキペディアの記述を頼ると「キリスト教系三大カルト」という言いかたのほうがいいかもしれない。
異端 - Wikipedia

異端 (いたん、Heresy)は、主として宗教用語。正統を自負する教派が、自己の教義に対立する教義を排斥するため、そのような教義をもつ者または教派団体に付す標識。

Category:キリスト教非主流派 - Wikipedia

自らをキリスト教に属するものと自認するか、イエス・キリストの教えを奉じることをアイデンティティと位置づける集団、人物などのうちニカイア・コンスタンティノポリス信条及びカルケドン信条の一方ないし両方を受け入れない集団、教団、人物を便宜上非主流派としてこのカテゴリーに収める(ただし、ここに収録された集団ないし人物が自らをキリスト教非主流派と位置づけているとは限らないし、ニカイア・コンスタンティノポリス信条及びカルケドン信条を支持する集団、教団が非主流派とみなしているとは限らない)。

ニカイア・コンスタンティノポリス信条 - Wikipedia
カルケドン信条 - Wikipedia
 で、引き続き以下の日記の続き。
「エホバの証人」内のフォークロア「鳥山明・エホバの証人説」

元ネタA
 マイケル・ジャクソンらジャクソン・ファミリーも「エホバの証人」信者だが、1985年に、マイケルの「スリラー」PVの内容が問題視され、マイケルは「スリラー」に関する諸権利を手放した事がある(これは有名な事実)。マイケル・ジャクソンについては「ものみの塔」の機関紙のひとつ『目ざめよ!』に載っていた(が、ものみの塔の過去の出版物は教義や主張の変更を恐れて外部にほいほい提供されることはまずない)。
元ネタB
 1950年代に一世を風靡したハードボイルド作家ミッキー・スピレインは、「ものみの塔」に入信した際、それまでの作品の内容を恥じて、断筆している

 マイケル・ジャクソンはどうでもいいんだけど、ミッキー・スピレインが、その作風との兼ね合いもあって気になった。
Mickey Spillane - Biography

Spillane stopped writing for nearly a decade after converting to the Jehoavah's Witnesses in 1952. At this point, he didn't need to write as the royalties from the millions of copies of his books earned him a substantial income. In 1961, he returned to writing with "The Deep", arguably the best of the Mike Hammer novels. With the "Day of the Guns" in 1964, Spillane created a new series featuring the secret agent Tiger Mann, a globe-trotting spy who was America's answer to James Bond. Like Hammer, Mann was anti-communist and wiped out Reds with relish during the Cold War years of the 1960s. However, during Spillane's absence during the 50s, Ian Fleming (whom Spillane dismissed as "a gourmet") and other writers had stolen his thunder: the Tiger Mann series and Spillane's other non-series novels did not enjoy the vast sales of the 50s. The second part of Spillane's formula - sex - had lost its steam in the 1960s, after the collapse of censorship led to a proliferation of raw pornography and the availability of much more graphic, though serious novels for the more thoughtful reader.

 完全断筆じゃなくて、1952年から10年ぐらい書くのをやめた、という話。1961年に「The Deep」(邦題『縄張りをわたすな』)で再び作家生活に戻り、それなりの執筆活動を続けたのは著作(邦訳)リストが示している通り。
ミッキー・スピレイン(Mickey Spillane)
 最後に翻訳本が出たのが『殺す男』 The Killing Man (1989)(邦訳は1991年)だから、もうミッキー・スピレインというハードボイルド作家について知っている人は少ないだろうし、知っている人はたいてい「エホバの証人ものみの塔)」との関係も知っているとは思うのですが、ぼくは知らなかったので、ちょっとメモとして。
 参考:「エホバの証人ものみの塔)」信者で有名な人(アメリカ人のみ)
Famous Jehovah's Witnesses
 その中のリンクから。
The religion of Mickey Spillane, author of detective novels

No I wasn't raised either one (Catholic or Protestant). I'm one of the Jehovahs Witnesses.

 ソースは「Interview with Crime Time (a British-based magazine about mystery, crime and detective fiction), 06 August 2001」だそうなので、そんなに昔のインタビューではないですな。
 
(追記)
「異端」「カルト」についてはコメント欄も参照のこと。