『毒性元素 謎の死を追う』『読本事典 江戸の伝奇小説』『宮大工西岡常一の遺言』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年2月あたり)。

毒性元素 謎の死を追う

毒性元素 謎の死を追う

★『毒性元素 謎の死を追う』(John Emsley/[著] 渡辺正/訳 久村典子/訳/丸善/2,940円)【→amazon
毒性物質を生む元素をめぐる「化学」「歴史」「犯罪」の本。5元素(水銀、ヒ素アンチモン、鉛、タリウム)を主役、12元素(カドミウム、フッ素、ニッケルほか)を脇役として、発見史や性質、環境中濃度、用途、中毒事故・事件を紹介しました。暮らしや事故・事件とからめて物質の素顔を眺めるうち、『化学』にぐっと興味が湧いてくる…かもしれません。『歴史』がお好きな方は、ニュートン(1章)、ナポレオン(3章)、モーツァルト(4章)、ヘンデルやベートーベン(5章)と元素にまつわる意外な話が楽しめます。『犯罪』の話では、犯人の生い立ちから犯罪の成り行きを経て裁判・処罰まで、たいへん克明な記録が残っていることに驚かされます。
読本(よみほん)事典―江戸の伝奇小説

読本(よみほん)事典―江戸の伝奇小説

★『読本事典 江戸の伝奇小説』(国文学研究資料館/編 八戸市立図書館/編/笠間書院/2,940円)【→amazon
経済力抜群の大名家、八戸南部家が買い上げた、美本の数々…。これらを中心に、歴史とその全貌を紹介する。
宮大工西岡常一の遺言

宮大工西岡常一の遺言

★『宮大工西岡常一の遺言』(山崎佑次/著/彰国社/1,890円)【→amazon
お金とはまったく無縁だったけれど、千年先のことを想いながら、堂々と仕事をした宮大工西岡常一。いまどきの日本人がすっかり忘れかけた、とびっきり骨太の生き方が、ここにある。