『わたしの寄席』『文化の透視法 20世紀ロシア文学・芸術論集』『怖い絵 2』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年4月あたり)。

わたしの寄席 (河出文庫)

わたしの寄席 (河出文庫)

★『わたしの寄席』(安藤鶴夫/著/河出書房新社/945円)【→amazon
生涯を昭和の寄席と苦楽をともにした安藤鶴夫の多様で深い魅力を伝える名著。五代目古今亭志ん生、八代目桂文楽ら愛する芸人たちの肖像を時代のぬくもりとともに伝え、落語の楽しみ方をあたかも落語のように語り、古典落語をあざやかに再現する。寄席をめぐる時代の転換の記録としても貴重な一冊。
文化の透視法―20世紀ロシア文学・芸術論集

文化の透視法―20世紀ロシア文学・芸術論集

★『文化の透視法 20世紀ロシア文学・芸術論集』(伊東一郎/編 宮沢淳一/編 水野忠夫/[ほか著]/南雲堂フェニックス/4,200円)【→amazon
20世紀前半のロシアはリアリズムから象徴主義を経て、実験的な詩や散文、無対象絵画、前衛的な音楽や映画の試みが爆発的に開花した時代であった。またストラヴィンスキーナボコフなどロシアから海外にその活動の拠点を移し、実験的な試みによって西欧の文化に深い影響を与えた芸術家を輩出した時代でもあった。本書ではスターリニズムの冬の時代に不当に忘れ去られていた多くの作家・芸術家とその作品、また文学研究者の理論的営為を取り上げ、文学、美術、音楽、文学理論の諸領域にロシアがどのような貢献をなしたかを「透視」する。
怖い絵2

怖い絵2

★『怖い絵 2』(中野京子/著/朝日出版社/1,890円)【→amazon
なぞめいて扇情的な『浴槽の美女』…彼女の死後に描かれたとしたら?のどかな神々の美人コンテスト『パリスの審判』…欲情と見栄が生んだ悲劇とは?女性を見つめるピカソの眼…どうしてこんなに怖いのか?本物の恐怖が味わえる名画20。