『ニューヨークのガラス』『高級な友情 小林秀雄と青山二郎』『阿片帝国・日本』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年8月あたり)。

ニューヨークのガラス

ニューヨークのガラス

★『ニューヨークのガラス』(市田幸治/著/里文出版/1,680円)【→amazon
摩天楼からティファニーまで。在ニューヨーク35年におよぶ著者が、ガラスをキーワードに解き明かすニューヨーク。アメリカにおけるガラスの歴史やガラス工芸の魅力も紹介。視点を変えたニューヨークの街歩きガイドとしても楽しめる。
高級な友情 小林秀雄と青山二郎 (講談社文芸文庫)

高級な友情 小林秀雄と青山二郎 (講談社文芸文庫)

★『高級な友情 小林秀雄青山二郎』(野々上慶一/[著]/講談社/1,470円)【→amazon
昭和六年、本郷東大正門前に開業した古書店兼出版社・文圃堂。売り場面積三坪余り、主人は二十一歳になったばかりの青年。中原中也の『山羊の歌』、最初の『宮沢賢治全集』を出版、第二次「文學界」の発行所となったが、僅か六年にして廃業。しかし、若者は昭和文学史を彩る多くの文学者達に愛された。小林秀雄青山二郎河上徹太郎、そして吉田健一。昭和の知的青春に揉まれ成長した、個性際立つ一出版人の貴重な証言。
阿片帝国・日本

阿片帝国・日本

★『阿片帝国・日本』(倉橋正直/著/共栄書房/2,100円)【→amazon
今日、薬物汚染が世界的に問題になっている。日本もまた例外ではなく、すでにその害は軽視できない段階に至っているが、日本国民の多くは、日本が薬物汚染問題では被害者の立場にあるとだけ考えている。たしかに、現在、あるいは戦後の時期に限定すれば、日本は被害者である。しかし、戦前まで視野に入れれば、当時、日本は恐るべき加害者であった。すなわち、日本は世界一の麻薬生産国であって、阿片・モルヒネ・ヘロインなどの毒物を大量に、かつ長期間にわたって中国や朝鮮をはじめとするアジア諸国に密輸した。その結果、アジア諸国民は、はかりしれない害毒を被った。しかも、戦後の日本は、そういった恥ずべき行為を真摯に反省するどころか、ひたすら隠蔽し続けてきたのだ。

読みたい本・次点。
『街角スローガンから見た中国人民の常識』(牧野武文/著/インフォレスト/1,260円)
『ペリリュー・沖縄戦記』(ユージン・B.スレッジ/[著] 伊藤真/訳 曽田和子/訳/講談社/1,470円)
『廃電車レクイエム-昭和の空地にあった不思』(丸田 祥三 著/岩波書店/1,890円)
『暗黒都市伝説 現実世界に蠢く「恐怖」と「謎」の"実録ホラー"』(不思議ナックルズ編集部/編/ミリオン出版/500円)
『異界神話』(島田秀平/著 山口敏太郎/著/マガジンランド/1,260円)
『大東亜戦争前の帝国軍人カクアリキ 陸軍正規将校・わが祖父の回想録』([今中武義/述] 岩本高周/編著/元就出版社/2,940円)
『地図とあらすじで読む日本の妖怪伝説 図説』(志村有弘/監修/青春出版社/1,239円)
『人物で読むイスラム世界』(宮田律/著/日本経済新聞出版社/893円)
『人類学で世界をみる 医療・生活・政治・経済』(春日直樹/編/ミネルヴァ書房/3,675円)
『知ってビックリ! 船の大疑問』(謎解きゼミナール 編/河出書房新社/540円)
『これって有罪?それとも無罪?』(博学こだわり倶楽部/河出書房新社/540円)
『奇天烈食道楽』(村松 友視 著/河出書房新社/1,680円)
『永訣の朝 樺太に散った九人の逓信乙女』(川嶋 康男 著/河出書房新社/756円)
『道草のすすめ』(辰巳琢郎/[著]/角川書店/740円)