ウィキペディアの「白燐弾」のテキストはどのように書き直されてきたか
以下のところをちょっと見てみました。
→白燐弾 - Wikipedia
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼すると吸湿して透過性の極めて悪い五酸化二リンの煙を発生させることを利用した、煙幕発生装置である。照明効果および焼夷効果も持っている。かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われたが実用化できなかった。
(以下略)
現在は↑のようになっていますが、以下のように真逆のテキストだったときもありました。
→2008年2月4日 (月) 13:33時点における版
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼すると吸湿して透過性の極めて悪い煙を発生させることを利用した、煙幕発生装置である。 照明効果および焼夷効果は持っていない。 かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われたが実用化できなかった。
面白いので、過去の編集履歴をちょっと調べてみました。
一番過去にまでさかのぼるのは面倒なので、このあたりから。
→2007年1月5日 (金) 07:31時点における版
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼する性質を利用したもの。発煙効果と焼夷効果を期待して用いられる。かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われた。
このテキストを書いた人は「Mimic0091」さんでした。
さらに、ちょっと訂正した版。
→2007年1月19日 (金) 01:39時点における版
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼する性質を利用したもの。発煙効果、照明効果および焼夷効果を期待して用いられる。かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われた。
このテキストを書いた人は「StrangerNonGeneralPerson」さんでした。
それを真逆にしたテキスト。
→2008年2月4日 (月) 13:33時点における版
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼すると吸湿して透過性の極めて悪い煙を発生させることを利用した、煙幕発生装置である。 照明効果および焼夷効果は持っていない。 かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われたが実用化できなかった。
このテキストを書いた人は「Arumaddilo」さんでした。
それをまた真逆にしたのが、以下のテキスト(現在のテキスト)です。
→2009年1月15日 (木) 12:50時点における版
白燐弾(はくりんだん)とは、手榴弾、砲弾、爆弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼すると吸湿して透過性の極めて悪い五酸化二リンの煙を発生させることを利用した、煙幕発生装置である。照明効果および焼夷効果も持っている。かつては、白リンそのものの毒性を利用した化学兵器の研究も行われたが実用化できなかった。
このテキストを書いた人は「125.2.15.155」さんでした。
最後の人はともかく、「StrangerNonGeneralPerson」さんと「Arumaddilo」さんには、とても興味を持ちました。
→利用者‐会話:StrangerNonGeneralPerson - Wikipedia
→利用者:Arumaddilo - Wikipedia
主に科学、医学、毒物、爆薬なんか執筆してます。 いちおう、火薬学会会員です。
白燐弾に「照明効果および焼夷効果は持っていない」というテキストを追加した人のほうがもっともらしいんですが、真相はどんなもんでしょうか。
→白燐弾 照明 - Google 検索
→燃える雨−白燐弾についてのまとめサイト−
2004年の11月に行われた米軍によるファルージャ攻撃。その際に化学兵器(白 リン弾)およびナパーム弾が使用されたのではないかという憶測が以前から様 々なメディアで取り上げられてきましたが、米国政府は「白リンはあくまで照明弾として使用されてきた」と弁解してきました。
米国政府のその「弁解」テキストを探してみたいけど、ちょっと疲れたので、ご存知のかたはコメント欄で教えてください。
(追記)
コメント欄で教えていただきました。
→U.S. forces NOT using outlawed weapons in Fallujah
Phosphorus shells are not outlawed. U.S. forces have used them very sparingly in Fallujah, for illumination purposes.
だそうです。