『ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地』『探偵小説は「セカイ」と遭遇した』『物語としてのアパート』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年12月あたり)。

ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地

ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地

★『ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地』(滝田誠一郎/プレジデント社/1,524円)【→amazon
ビッグコミック』を創刊した小学館の第二編集部は、かつては行き場のない編集者が集まる“吹き溜まり"と社内で揶揄されていた。小西湧之助は吹き溜まりを水の澱んだ沼になぞらえ、自分たちを泥底に棲む夜行性の小ナマズにたとえ、“でも、いつか世の中を揺り動かす大ナマズになってやる"と誓った。その思いが『ビッグコミック』を生み、ビッグコミック・ファミリーを形成し、そして人気情報誌を次々に生み出していく原動力になるのである。これはナマズたちの意地の物語である。
探偵小説は「セカイ」と遭遇した

探偵小説は「セカイ」と遭遇した

★『探偵小説は「セカイ」と遭遇した』(笠井潔/南雲堂/2,600円)【→amazon
二十一世紀探偵小説の現在‐未来を一本に紡ぐ笠井潔渾身の評論集。
物語としてのアパート

物語としてのアパート

★『物語としてのアパート』(近藤祐/彩流社/3,000円)【→amazon
萩原朔太郎中原中也、青山一郎、森茉莉寺山修司が住んだアパートとは?詩や小説、回顧録、映画、漫画に登場するアパート、マンション、郊外団地を手がかりに、ニッポンの近・現代の都市居住に大きな役割を果たした「アパート」の栄光と衰退とに迫る。「アパート」という“コトバ"と“現実"がどのように社会に受容され消費されてきたのかを明らかにする、一級建築士による画期的な考察。

読みたい本・次点。
『愛の武将か非情の策士か 知られざる直江兼続』(由良弥生/ランダムハウス講談社/1,300円)
『小金さん―熱海百年芸者物語』(鏑木賀代/(熱海)復活熱海元気ですよ事務局;東邦出版〔発売〕/1,500円)
『見てわかる!世界のドラゴン&モンスター案内』(/笠倉出版社/552円)
『カイシャ意外史―社史が語る仰天創業記』(村橋勝子/日本経済新聞出版社/1,600円)
『窓を開けなくなった日本人―住まい方の変化六〇年』(渡辺光雄/農山漁村文化協会/2,667円)
『TSUNAMI―津波から生き延びるために』(沿岸技術研究センター「TSUNAMI」出版編集委員会編/丸善プラネット;丸善〔発売〕/1,900円)
『近世瓦の研究』(山崎信二/同成社/12,000円)
『名古屋どえりゃあ列伝』(黒川公明/(名古屋)ブイツーソリューション;星雲社〔発売〕/1,000円)
『ハンガリー西欧幻想の罠―戦間期の親英米派と領土問題』(ティボル,フランク/彩流社/2,500円)
『ナチズム―地獄と神々の黄昏』(ブロッホ,エルンスト/水声社/4,500円)
『この時代の遺産』(ブロッホ,エルンスト/水声社/7,000円)
『日本海軍の戦略発想』(千早正隆/プレジデント社/1,524円)
『こんなに元気です。―一発屋と呼ばれて』(ダンディ坂野/エンターブレイン/950円)
『岡本行夫 現場主義を貫いた外交官』(五百旗頭真;伊藤元重;薬師寺克行編/朝日新聞出版/2,000円)
『セブン‐イレブンの正体』(古川琢也;金曜日取材班/金曜日/1,200円)
『コカ・コーラに挑んだ男―「人生なにが起こるかわからない」』(谷田利景/ワック/1,400円)
『おもろ遠眼鏡―庶民の見た幕末・明治』(横浜開港資料館編/(横浜)神奈川新聞社/1,400円)