『舌―天皇の料理番が語る奇食珍味』『時代劇は死なず!―京都太秦の「職人」たち』『古本供養』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年12月あたり)。

舌―天皇の料理番が語る奇食珍味 (中公文庫)

舌―天皇の料理番が語る奇食珍味 (中公文庫)

★『舌―天皇の料理番が語る奇食珍味』(秋山徳蔵/中央公論新社/781円)【→amazon
舌は味覚の器であり愛情の触覚でもある。半世紀以上を天皇の料理番として様々な食材を知り尽くした著者が、古今東西箴言や寓意を織り交ぜながら、秘食・強精について大いに語り、イカモノ談義に華を咲かせる。また味と香りだけではなく歯切れや舌触りなどの触感に焦点をあてた名著。半世紀を経て復刊・初文庫化。巻末に著者年譜を付す。★『時代劇は死なず!―京都太秦の「職人」たち』(春日太一/集英社/720円)【→amazon
日本映画発祥の地・京都。その西郊に位置する太秦には、東映大映、松竹の三社が撮影所を構え、絢爛たる娯楽時代劇を製作してきた。だが1960年代後半、映画産業の衰退とともに、時代劇は切り捨てられる。職場を失った撮影所の「職人」たちは、当時の新興メディアであったテレビに活路を求めた。そんな彼らの挑戦は、やがて『木枯し紋次郎』『座頭市』『必殺』など、テレビ史に残る幾多の名作・傑作時代劇として結実する―。時代の変化と戦いながら、モノづくりの気概を貫徹した人々の熱い物語。貴重な証言で綴る、懐かしのあの作品の製作秘話も満載。
古本供養

古本供養

★『古本供養』(出久根達郎/河出書房新社/1,600円)【→amazon
古書に出会うよろこび。猫が案内役をする江戸の女の旅に古本屋殺し参上?初公開の未発表の文章が元気をくれる。くつろぎの時間にぴったりの古本エッセイ集。

読みたい本・次点。
『すごい本屋!』(井原万見子/朝日新聞出版/1,600円)
『イスラエル全史〈上〉』(マーティン・ギルバート/朝日新聞出版/5,000円)
『遠山金四郎』(岡崎寛徳/講談社/740円)
『比島から巣鴨へ―日本軍部の歩んだ道と一軍人の運命』(武藤章/中央公論新社/705円)
『戦時船員たちの墓場―消耗品となった補給路の旗手たち』(土井全二郎/光人社/657円)
『あっと驚く船の事件―自然の脅威と人間の過ちがもたらす出来事』(大内建二/光人社/905円)
『望郷の戦記―奇蹟の一式陸攻(新装版)』(蔵増実佳/光人社/762円)
『ショパン―ポーランドを愛した“ピアノの詩人"』(小坂裕子監修;市川能里漫画;黒沢哲哉シナリオ/小学館/900円)
『ボノボ―地球上で、一番ヒトに近いサル』(江口絵里/そうえん社/1,200円)
『半ケツとゴミ拾い』(荒川祐二/地湧社/1,400円)
『ロラン・バルトの遺産』(マルティ,エリック+コンパニョン,アントワーヌ+ロジェ,フィリップ/みすず書房/4,200円)
『夢見られた近代』(佐藤健志/NTT出版/2,600円)
『「秀吉の首」はどこに消えたか』(三宅孝太郎/ベストセラーズ/1,400円)
『シェイクスピアについて僕らが知りえたすべてのこと』(ブライソン,ビル/日本放送出版協会/1,700円)
『ニーチェ伝―ツァラトゥストラの秘密』(ケーラー,ヨアヒム/青土社/4,800円)
『緑のイルカに乗って―50歳でファッション界からジャズミュージシャンに転じた第二の人生』(平沼昇一/(大阪)パレード;星雲社〔発売〕/1,238円)
『アレクサンドリアの興亡―現代社会の知と科学技術はここから始まった』(ポラード,ジャスティン+リード,ハワード/主婦の友社/3,400円)
『自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来』(ハインゾーン,グナル/新潮社/1,400円)