『目からウロコの化学物質30話―安全?危険?リスクの真相』『チェロとわたし』『ナチが愛した二重スパイ―英国諜報員「ジグザグ」の戦争』

本日の読みたい本・おすすめ版(2009年1月あたり)。

目からウロコの化学物質30話 -安全?危険?リスクの真相

目からウロコの化学物質30話 -安全?危険?リスクの真相

★『目からウロコの化学物質30話―安全?危険?リスクの真相』(坂口正之/丸善/1,800円)【→amazon
化学物質と化学物質がもたらすリスクについての誤解は、まさに目にウロコが入ったかのよう。「え!知らなかった」「ええっ?そうだったのか」「そうか!なるほど」と、思わず口に出して目からウロコが落ちてしまう、役に立つ30話のコラム。本書を読んで、リスクに向き合う賢い術を身につけよう。
チェロとわたし (新装版)

チェロとわたし (新装版)

★『チェロとわたし』(グレゴール・ピアティゴルスキー/白水社/3,400円)【→amazon
フルトヴェングラーにその才能を見出され、アメリカで大成功を収めた、ロシア人名演奏家による自伝的回想録。
ナチが愛した二重スパイ

ナチが愛した二重スパイ

★『ナチが愛した二重スパイ―英国諜報員「ジグザグ」の戦争』(ベン・マッキンタイアー/白水社/2,400円)【→amazon
ロンドン暗黒街の悪党チャップマンは、ナチのスパイ訓練を受けて母国に舞い戻る。しかし英国側スパイの「ジグザグ」に転身し、ドイツを欺くミッションを命じられるが…生か死か、愛か裏切りか、手に汗握るノンフィクション。

読みたい本・次点。
『なぜグリーン車にはハゲが多いのか』(佐藤明男/幻冬舎/760円)
  知能が高い。パイオニア精神旺盛。スポーツマン。芸術的な才能がある。SEXが強い…。薄毛の人たちは、そのマイナスイメージとは裏腹に、卓越した潜在能力を持っている。実は、髪が薄くなる原因は、優秀な男を作り出すホルモンにあった!「ハゲを恥じるな、誇りを持て」―自らも薄毛に悩む医師が推奨するポジティブ・ヘア・ライフ。
『十一代目團十郎と六代目歌右衛門―悲劇の「神」と孤高の「女帝」』(中川右介/幻冬舎/940円)
  戦後、大衆からの絶大な人気を誇り、市川宗家名跡のもとで劇界を背負う宿命を負った立役、十一代目團十郎。妖艶な美貌と才芸を武器に、人間国宝文化勲章などの権威を次々手にして這い上がった不世出の女形、六代目歌右衛門。立場の異なる二人が一つの頂点を目指したとき、歌舞伎界は未曾有の変革を孕んだ―。華やかな舞台の裏に潜む、人間の野望と嫉妬、冷徹な権謀術数の数々。最大のタブーの封印がいま解かれる。
『精神科医は腹の底で何を考えているか』(春日武彦/幻冬舎/760円)
  精神科医とはどんな人たちなんだろうか。人の心を治療する医者だから、人の心の闇を知り精神の歪みにも精通し、人格的にも高い成長を遂げているはず。だが本当はどうなのか。テレビに出てくるあの人はあやしくないか。臨床体験豊富で熟練の精神科医である著者が、エクソシスト医師、無責任医師、赤ひげ医師、新興宗教の教祖的医師、タレント医師、世間知らず医師などなど累計100名を、裏も表も建前も本音もすべてリアルに描き尽くす。
『うつぼ舟〈2〉観阿弥と正成』(梅原猛/角川学芸出版;角川グループパブリッシング〔発売〕/2,300円)
  観阿弥、観世音菩薩、楠正成・毘沙門。中世の怨霊たちが跋扈する太平の世。みなみな浮かれて、田楽に舞々に猿楽。梅原猛の中世―歴史・文学・宗教から読み解く画期的能芸論。
『世界残酷物語〈下〉(新装版)』(コリン・ウィルソン/青土社/2,400円)
  「快楽」だけで殺人に走れる人類は、破壊された本能の持ち主なのか。テロリズムからセックス殺人まで、残虐行為の背後にひそむ「人間」存在の深層を抉る。
『黒澤明大好き!―強烈な優しさと強烈な個性と強烈な意志と』(塩澤幸登/やのまん/1,500円)
  日本人が忘れかけたこころを取り戻せ。31本目の黒澤映画を見たかった人に贈る。
『ローマ亡き後の地中海世界〈下〉』(塩野七生/新潮社/3,000円)
  キリスト教連合艦隊vs「海賊」率いるトルコ海軍。地中海の命運を決する男たちのスリリングな海戦。制海権をめぐる一千年の攻防を描く歴史巨編。
『都市の創造力』(河原温/岩波書店/2,800円)
  都市の歴史は人間の活動の歴史にほかならない。古代地中海世界が崩壊したのち、西欧中世はローマの遺産を受け継ぎながら、キリスト教を軸に新たな都市空間をつくりだした。市壁の建設に始まる都市の歴史の中で、中世人は都市をどのようなまなざしで見つめ、共同体としていかなる人的・社会的つながりを形成していったのか。地域的に多様な姿を見せるヨーロッパ都市の特性を、近年の新たな都市史研究の展開をふまえて描く。
『近代建築世界一周』(桜本将樹/ADP/2,200円)
  近代建築を中心に1920年から2000年までに建てられた101の作品を掲載。
『鉄管橋―鎌倉材木座のおもいで』(ひさとみしずえ/(鎌倉)かまくら春秋社出版事業部/1,000円)
  昭和のまんなか、上河原で暮らした子どもと少女時代の思い出。
『モーツァルトとベートーヴェン その音楽と病―慢性腎臓病と肝臓病』(小林修三/(大阪)医薬ジャーナル社/1,400円)
  医学と芸術を同じ土俵のものとして、音楽家と音楽を診察する心温まるエッセー。内科医ならではの視点で、豊富な資料をもとに音楽と病、死因を推理。モーツァルトベートーヴェン、二人の音楽の魅力と病気の関係、近世ヨーロッパの医療事情までわかる、知的冒険の書。人の気持ちに寄り添える医療を、人の気持ちを汲んだ演奏を―。医学と芸術の共通点を、身をもって感じている著者ならではの書。
『映画の町 京都太秦さんぽ―大映通り界隈』(らくたび編・制作/(京都)コトコト/476円)
  懐かしの映画マニアッQ;美術監督西岡善信が語る映画と太秦;映画ゆかりの地を歩く(大映通り商店街キネマすとりーと;スクリプタ!田中美佐江の大映通り回想録;東映太秦映画村 ほか);京都・名画案内(『雨月物語』;『炎上』;『宮本武蔵一乗寺の決斗』 ほか)
『芸能通信簿』(高須基仁/(静岡)静岡新聞社/900円)
  静岡新聞日曜版の人気連載コラムが一冊に!沢尻エリカオリエンタルラジオ、熟女コンテスト…世界を騒然とさせたあの出来事やあの人のもう一つの真実がここにある。
『団塊世代の40年』(青井なつき/創成社/800円)
  ビートルズ、リカちゃん人形…戦後40年をこの1冊に凝縮!「団塊世代の青春」ここにあり。
『日本史の裏事情に精通する本』(谷沢永一/PHP研究所/1,400円)
  「正史」のウラにある真実を知れば、歴史はもっとおもしろい!歴史を見る眼がグンと伸びる「目からウロコの雑学エッセイ」。
『ほつれゆく文化―グローバリゼーション、ポストモダニズム、アイデンティティ』(マイク・フェザーストン/法政大学出版局/3,900円)
  モダニティの複数性を捉える。ポストモダニティを捉えようとする社会学は確固たる理論的営みであるべきだ。創刊以来27年、斬新なトピックに取り組み続ける学術誌Theory,Culture & Societyの編集長として、グローバルな文化変容を解明してきたM.フェザーストンの著書、待望の邦訳。
『メコンデルタ―フランス植民地時代の記憶』(高田洋子/新宿書房/2,900円)
  母なるメコン、その河口デルタ地帯に暮らす農民たちは、激動の二十世紀をどう生きたか?ベトナム人クメール人華人、インド人、そしてフランス人植民者たち…。映画『ラマン』の舞台として知られるベトナムメコンデルタの光と影―。著者30年の思いがこもるフィールド・ノートより、消えゆくフランス時代の残照を描く書き下ろしエッセイと、民衆の聞き語り集成。