「韓国で日本の修学旅行生が土下座」と「日教組の自衛官・警察官の息子いじめ」について

lovelovedog2009-05-06

 以下のところのコメント欄から。
もっと休むに似ている:TOSSの、歴史を修正する授業

現在の方が大丈夫じゃない
 
韓国に修学旅行に行って、生徒自身にはまるで責任のない「過去の悪行」について韓国人に謝罪させるなんて馬鹿げた事が実際にあるのですから。
 
また、赤軍シンパの教師が自衛官・警官の息子に対して、クラス全員を扇動していじめを行ったり、故意に内申書の点数を下げて進学を妨害するという、憲法で否定されている人権侵害に値する、とんでもない事すら行われていました。
 
それに比べれば、南京事件の否定くらい、些細な事ではありませんか?

ソース希望。但し2chかそのコピペ以外で。

 ぼくもその2つに関して、どの程度ネットで正確な情報伝聞がされているのか、少し興味を持ちました。
「韓国に修学旅行に行って、生徒自身にはまるで責任のない「過去の悪行」について韓国人に謝罪させる」に関して、今のところ一番くわしく言及されているのは、以下のところ。
閑話休題: 韓国修学旅行で土下座って本当?
閑話休題: 「韓国修学旅行で土下座って本当?」その後

1・広島県世羅高校の韓国修学旅行での謝罪行事を報じた韓国日報の記事を紹介した1999年(平成11年)3月6日付の産経新聞記事には、元従軍慰安婦の方に土下座したなどという事は記事にも写真にも載っていない
2・2004年2月20日未明に2chの「【もうね】カンコク大嫌い【うんざり】」というスレの514、516、518、519番の書き込みは、いろいろなところでコピペされ、あたかも初出のように扱われるが、上記産経記事とは全くの別物であるだけでなく、書き込み自体の内容が不自然で信用できない。
3・上の二つが同じ出来事としてネット上で扱われ、「世羅高校は韓国で土下座させられた」と喧伝されているが、この二つ以外にソースを明かせないのなら、これは間違いであるというしかない。また、これ以外に「土下座させられた」という記事は見つからないので、韓国に修学旅行に行って土下座させられたという学校は存在しないのではないか。

 リンク先には、生徒による「宣言」テキストが掲載されていたので、引用・転載。

 ◆宣言文全文
 「遠い昔から現代まで多くの人々が行き来した玄界灘
 それは古代から日本に文化を伝え続けた海峡であり、韓国と日本の歴史的に不幸な事実や在日韓国人が受けている不当な差別的現実を生んだ海峡でもある。私たちは昨日その海峡を渡った。
 韓国、こんなに近くにある国なのに、私たちは今まで自分たちから求めてこの国のことを知ろうとしただろうか。教科書や歴史の授業の中で自分から日本とこの国の歴史の真実を学ぼうとしただろうか。
 今、私たちは、日本と異なる文字ハングルや風物の違いを目のあたりにし、「異なるものの存在は当たり前のことである」ということを改めて心の中にきざみ込んでいる。そしてさっき訪れた独立記念館の展示の数々が目に焼きついて離れない。日本がかつてこの国で何をしたのか、知ったつもりでいた自分に気付きなさけなくなった。私たちはこの独立記念館がこの国の人々の「過去を忘れず再びこのようなことのないように子孫に真実を伝えたい」という思いで建立されたのだということをしっかりと受けとめたいと思う。私たちも今、自分の目で見た真実を忘れない。キョレーの家で私たちを迎えてくれた「不屈の韓国人像」の「不屈の魂の叫び」を私たちひとりひとりの心の中にきざみ込みたい。私たちは今、この地に自らの足で立ち、自らの目や耳や心、全身全霊で受けとめられるもののすべてをしっかり自分のものにしたいと思う。この旅は私たちにとって「どの様に生きるか、どの様に生きなければならないか」ということを自らに問うものだと思う。自らの偏狭な価値観で異なるものに優劣のレッテルをはることなく異なるものは異なるものとして受け入れられる真の国際人となる第一歩としたい
 この地で学ぶ日本とこの国の過去の不幸な歴史的事実を教訓とし21世紀を創る世代の人間のひとりとしてせいいっぱい平和と友好の心を育み続けたいと思う。
 今ここに集う者全ての思いを込め
 平和な未来を求め Lets be ambitious!!」

「なさけなくなった」というのが一応「謝罪」なのかなぁ。ぼくにはよくわかりません。全文を通して読むと、あまり謝罪文には見えなかった
 リンク先の人は、

いったい宣言文のような「真の国際人」としての決意を批判する必要がどこにあるのでしょうか。

 と言っていますが、同意します。
 
 あと、「自衛官・警察官の息子を教師がいじめた」という話。
 これの元は、多分これかな。
【正論】日教組よ、まず「自己批判」せよ 初代内閣安全保障室長・佐々淳行 (2/3ページ) - MSN産経ニュース
【正論】日教組よ、まず「自己批判」せよ 初代内閣安全保障室長・佐々淳行 (3/3ページ) - MSN産経ニュース

(前略)
≪警官の子を立たせる体罰
 
 第2は、当時警視庁警備課長だった筆者の息子が世田谷区立小学校で日教組闘士の女性教師Sから、警察官の子というだけの理由で、長時間居残り、立たされるという体罰を受けた事件だ。この教師は授業中、「お父さんが警官、自衛官の子は立ちなさい」と命じた。数人がオドオドしながら立つと、クラス全員に「この子たちのお父さんは、ベトナムで戦争し、学生を警棒でなぐっている悪い人たちです」といい、「立っていなさい」と理不尽にも放課後、夕方まで立たせていた。
 帰宅した息子からこれを聞き激怒した筆者はN校長に抗議の電話をかけた。ところが校長は「相手は日教組、争わない方がよい」と応えた。筆者が「公立小学校で親の職業による差別・いじめ教育と、罪のない子供に『立たせる』という体罰について教育委員会に提訴する」と迫ると、校長は当の教師を拙宅によこした。そして彼女は日教組を盾に、「組織をあげて警察の権力的弾圧と闘う」と息巻いた。
 筆者が「私は一個人の父兄として貴方をクビにするまで闘う」というと、女性教師は突然、床に土下座して「クビになると食べていけない。みんな日教組の指示によるもの」と、泣訴哀願したのだ。
 また、京都では警察官の子は勉強ができても成績は「オール3」だったという事実もある。
 自虐史観日教組は、日本のアジア侵略について、やった方は忘れても、やられた方は忘れないと言っている。同様に子供たちも忘れていない。日教組は、何の罪もないのに理不尽に心を傷つけられた警察官、自衛官の子供たちに謝ってから、ものを言うべし。(さっさ あつゆき、初代内閣安全保障室長)

ベトナムで戦争し、学生を警棒でなぐっている悪い人たち」って、いったいいつの時代の話ですか。1960年代にはそんなこともあったかも知れないけど、それでわかるのは「現在の方が大丈夫じゃない」ということより、現在のほうが全然大丈夫、だということぐらいです。
 ウィキペディアによると、
佐々淳行 - Wikipedia

1968年
1月 ベトナム出張でサイゴン滞在中、テト攻勢に遭遇。臨時一等書記官として在留邦人保護にあたる
7月 警視庁公安部外事第一課長
11月 警視庁警備部警備第一課長

 だから、1968〜69年あたりですか。
 さらに「京都では警察官の子は勉強ができても成績は「オール3」だったという事実」も確認してみたいけど、これは手がかりがつかめない。「だった」という部分にこだわると、「だったが、今は違う」にも読めてしまいますが。
 佐々淳行氏が昔のことにこだわるのはまぁ別にいいんですが、今もそうである、的に解釈するとちょっと違うのでは、と思います。おかげでネット言論が混乱ぎみ。ネット言論がネット外言論になることもあるので要注意だ。
広島県世羅高校の韓国修学旅行」の話も、1999年、今から10年前
 どちらも「もっと休むに似ている:TOSSの、歴史を修正する授業」の無名コメント氏の「現在の方が大丈夫じゃない」というコメントは、少しどうなんだろう、と思った。
 

(追記:2009年5月30日)
 新しく、以下のところが情報元となっていました。
Antiwar Movement FAQ

【質問】
日本の自称「平和主義者」は,異論のある者や,軍事に関心を持つ者をどんなふうに迫害してきたの?

 ただ、ほとんどが「2chかそのコピペ」なので、ちゃんとした「ソース」と言えるかどうか。あと、元テキストが書かれた日付は入れたほうがいいと思った。ぼくの「追記」もそう思ったので、「追記」があまりにも離れた日付だったりした場合にはこれから入れることにしよう。