2009年10月24日の「朝生」は「あずまん(東浩紀)祭り」だったようで

 Twitterで「#asanama」検索するとわかる。
 あと、記事として。
「ネットがあれば政治家いらない」 東浩紀「SNS直接民主制」提案 : J-CASTニュース

「ネットがあれば政治家いらない」 東浩紀SNS直接民主制」提案
 
インターネットというテクノロジーは10万人規模の直接民主制を可能にする。基礎自治体(市町村)のいくつかはミクシィmixi)とかのSNSで運営すればいい――。批評家の東浩紀さん(38)が深夜のテレビ番組で「政治の未来像」について大胆な提案をした。「そうなれば、政治家は今ほど必要ないのではないか」というのだ。
東さんが出演したのは、2009年10月24日未明にテレビ朝日が放送した討論番組「朝まで生テレビ!」。この日は「若者に未来はあるか?」がテーマで、人事コンサルタント城繁幸さん(36)やフリーライター赤木智弘さん(34)といった世代間格差について発言している20代や30代がパネラーとして登場したが、「朝生」の独特の雰囲気に飲まれてしまったのか、いまいち歯切れが悪い。そのなか、番組前半で若者側のパネラーとしては唯一、気を吐いていたのが東さんだった。
 
「いまさら『若者論』をやっても意味がない」
 

「高齢者がどんどん増えていく日本という国がこのままダメになるのは自明で、今後は高齢者が得するような国を作るしかないのだから、若者が差別されているとか損しているといった『若者論』をやっても意味がない。むしろ高齢者が増えていくなかで、それをうまく回していく社会をどう作るのかという話をするべきだ」

と、番組のテーマをいきなり破壊。司会の田原総一朗さん(75)が「どうすればいいの?」と問いかけると、東さんは「インターネットを使った直接民主制」の可能性について語った。

「今回、政権交代が起きて、『官から民へ』とか、『国民が政治をコントロールできるようになった』と言っているけれど、僕は、ネットワークや情報技術の革命はすごく本質的だと思う。これまで政治家の仕事はいろんな人たちをつなぐことだったが、つなぐだけだったらインターネットでもできる。そうなると、これからの社会はもしかしたら、こんなに政治家っていらないのかもしれない」

と指摘。従来の選挙システムに代わる、ネット時代の新しい政治システムがありうるのではないかという考えを示した。

「国民が政策にじかに介入できるようにちゃんとシステムを作って、政策審議過程を全部透明化し、パブリックコメントのシステムをもっと洗練された形にすることによって、全然違う政策の作り方ができるかもしれない。たとえば基礎自治体(市町村)のいくつかなんて、SNSソーシャル・ネットワーキング・サービス)で運営すればいいと思う。ミクシイとかで」

 
「10万人ぐらいの規模なら直接民主制ができる」
 
東さんはインターネットの技術を使った政策形成システムを提案したが、評論家の小沢遼子さん(72)や作家の猪瀬直樹さん(62)といった高齢世代のパネラーは理解に苦しんでいるようで、一様にポカンとした表情。田原さんも「僕、わかんない」と正直な感想を口にした。しかし、東さんは「これ、わかりましょうよ」とさらに言葉を続ける。

「(18世紀の社会思想家で、直接民主制を主張した)ルソーのころのジュネーブの人口は2万400人だったが、これぐらいだと直接民主制ができる。しかも僕たちには今、SNSツイッターTwitter)というのがあって、たとえば勝間(和代)さんやホリエモン堀江貴文さん)は、ツイッターでフォロワーが15万人もいる。1人のサービスを15万人がフォローしていて、しかも勝間さんや堀江さんはそれに(レスポンスを)返している。そういうことができるインターネットというテクノロジーは、10万人とか5万人という規模だったら直接民主制を可能にするんですよ」

 このような新しい政治システムの可能性があるのに、いまだに従来型の選挙で満足している現状にこそ問題があると、東さんは指摘した。では、なぜ技術の進歩にもかかわらず、東さんが構想するような「ネットを使った直接民主制」が現実化しないのか。それは「人の想像力がまだ追いついていないからだ」と東さんは言う。

「どの規模だったら直接民主制が可能かというのは、各時代のコミュニケーションの技術が決める。いま僕たちがいる時代は、劇的にコミュニケーションコストが安くなっている時代だから、10万人でも直接民主制ができるようになった。でも制度が追いついていないし、人の想像力が追いついていない。10万人で直接民主制なんてやったら大混乱が起きるだろうと人は思ってしまう。けれども僕は、想像力が追いついていないだけだと思う」

 早口でまくしたてるように「ネット時代の政治像」を語る東さんに他のパネラーは圧倒されたようだったが、田原さんはジャーナリスト特有の直感が働いたのか、「これ、面白い!」と反応していた。ちなみに、東さんは番組中、手元のアイフォーン(iPhone)らしきものを見せながら

ツイッターをやろうと思っていたんですけど、ここ電波が通じなくてできなかった」

と発言。ツイッターユーザーの笑いを誘っていた。

 さっそくDISろう
 情強と情弱の「情報格差社会」って、基本的に情報に対して積極的であるか受け身に流されるかという各人の性格の問題なので、ネットがいくら普及しても根本的な解決にはならないと思う。ネットの情報より、テレビや近所の人・友人知人からの情報のほうが信じられる、というのは普通の人の普通の感覚
 Twitterって声の大きい(フォロワーの多い)人が勝ち、みたいなところがある意識下では、ビジネスには使えても政治には無理かもね。声の小さい多数の人の意見を集めたら「政権交代」になっちゃったわけで。
 政治が扱う問題は、普通の人には、年金・雇用問題ぐらいまで小さい(身近な)問題でないと規模が大きすぎるので、大きいことを決めるのに普通の人の意見なんてどれだけ集めやすくしても意味ないと思う。宇宙開発・海洋開発なんかが直接民主主義的政治下で進められるわけないだろう。
 東浩紀は、だから俺にとってはちょっとネットと社会について幻想を持ちすぎという判断がある。まぁ思想家の問題提起としては意味があるとは思うんですけどね。
 補足。
「ネットがあれば政治家いらない」 東浩紀「SNS直接民主制」提案 - 自動ニュース作成G

[#3] (dovlei) ネットの常として粘着質の暇人の主張がまかり通ることになりそう。

[#15] (euhgbb) 盧武鉉を当選させたのってネットの力だよなぁ・・・なので、余り過大評価しすぎるのはどうかと思うが。

[#17] (dpcncg) 思うんだが、政治に対して考える余裕の無い奴が選挙に関わるのはやめさせた方が良いと思うんだが。今思うと大正デモクラシー普通選挙が成立してから政治がポピュリズム化して真っ当に動かなくなってる訳で、能無しに政治参加させるのは危険過ぎる

 
(追記)
 以下のところを参考に。
ポストモダンが要請する新たな政治パラダイム――Stakeholder Democracyという解 - on the ground
Togetter(トゥギャッター) - まとめ「2009/10/23 朝生後のTwitter上での議論まとめ」
 
Twitterからの追記)
 東氏が「地方」の政治の直接民主制について話したい、ということはわかるんだけど、今現在15万人程度の得票で国会議員になれる(国政に参加できる)という状況があるので、国政と地方政治を分けて考えるためには、国政参加のレベルをもっとあげる(議員の数を減らす)必要があるのでは、と思う。
 実際、国会議員になるより市長になるほうが大変な地方もいくつかあるわけで(特に政令指定都市など)。