『愛と勇気のロック50−ベテラン・ロッカーの「新作」名盤を聴け!』ほか

今週の読みたい本・おすすめ版。
1週間に14冊紹介(当分)。
 

愛と勇気のロック50 (小学館文庫)

愛と勇気のロック50 (小学館文庫)

★『愛と勇気のロック50−ベテラン・ロッカーの「新作」名盤を聴け!』(中山康樹/小学館/650円)【→amazon
ベテラン・ロッカーたちの愛と勇気あふれる近作五十枚を熱い文章で紹介する書き下ろしディスク・ガイド。巻末に著者と坪内祐三氏の対談を収録。
 ★『色の日本語いろいろ辞典−コトバにも色がある!』(加藤迪男/日本地域社会研究所/2000円)【→amazon
こんなにもある日本語の色。自然や四季の中の多彩な色。日本文学を彩る色の美と心。色名から日本の色彩文化を知る。
 
映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?

映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?

★『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?』(斉藤守彦/ダイヤモンド社/1680円)【→amazon
シネコン飽和状態、邦画バブルの崩壊、3D映画の台頭…行き着く先は値上げか?値下げか?たった10年間で2.86倍にもなった映画料金。世界一高額な“1800円”は、誰が、どのように決めているのか。
 
シネマな日々

シネマな日々

★『シネマな日々』(堂本三代子/アーバンプロ出版センター/1470円)【→amazon
愛も哀しみも、戦争も平和も、怒りも癒しも、喜びも絶望も...ほの暗い小宇宙「映画館」に足を踏み入れると、そこは人の世を映し出す万華鏡の世界。心の琴線にふれた映画の数々を書き記した珠玉のシネマエッセー。
 ★『シューベルトシューマン 青春の軌跡』(井上和雄/音楽之友社/2310円)【→amazon
作曲家の生涯をたどり、その音楽の形式や楽曲分析から美しさを描く。上質の名曲解説が伝えるいまの日本でシューベルトシューマンを語る意味。
 ★『「世界遺産」の真実−過剰な期待、大いなる誤解』(佐滝剛弘/祥伝社/840円)【→amazon
本書は、世界遺産を心から愛する著者が、「世界遺産とは何か」について、わかりやすく書いたものです。これ1冊読めば、あなたはもう、世界遺産通!「観光」から一歩踏み込んだ旅人になれます。
 
ディズニーを支えた技術

ディズニーを支えた技術

★『ディズニーを支えた技術』(J.P.テロッテ/日経BP社/2520円)【→amazon
ディズニーは1920年代後半のアニメーションから音響を積極的に利用した作品を作り、1940年には音楽アニメ『ファンタジア』で当時まだ実験段階にあった立体音響を取り入れるなど、現在に至るまで、常にその時代の音響・映像の最新技術を先取りした作品を製作してきた。本書は、映画、テレビ、テーマパークで娯楽王国を築いてきたディズニーの成功をこうした技術の視点から解説したものである。小さなアニメ広告会社から現在の巨大なメディア組織に登りつめた大きな要因は、危機的な経済状況や文化・産業構造の大転換にたびたび直面しながらも、生き残りのための手段として、最先端技術への歩み寄りを欠かさなかった点にある。テーマパークを含めて古今のアニメ・映画の詳しい分析を通して綴る「ディズニーの技術史」。
 
手わざの記憶 (中公文庫)

手わざの記憶 (中公文庫)

★『手わざの記憶』(村上健司/中央公論新社/660円)【→amazon
現代日本で消滅しつつある職人の「手わざ」。消えゆく伝統工芸を「最後のひとり」をテーマにして取材した。12回にわたり連載された「中央公論」の記事に、その後の周辺事情を追加取材するなど大幅に加筆、修正し、「職人」と「もの作り」の今を問う。
 
20世紀の巨人―シモン・ゴールドベルク

20世紀の巨人―シモン・ゴールドベルク

★『20世紀の巨人―シモン・ゴールドベルク』(ゴールドベルク山根美代子/幻戯書房/4830円)【→amazon
フルトヴェングラーに嘱望されながらも、ナチス政権下のドイツを逃れ、祖国を失ったユダヤ人ヴァイオリニスト。ジャワ島で迎えた終戦、同時代の音楽家たちとの交歓、富山で没するまでの晩年の日々―。妻が語ったその精神と芸術性、そして継承されていくべきもの。戦禍を生き抜き、日本で逝った音楽家の生涯と箴言
 
バイオリニストは目が赤い (新潮文庫)

バイオリニストは目が赤い (新潮文庫)

★『バイオリニストは目が赤い』(鶴我裕子/新潮社/580円)【→amazon
N響入団当日、あまりの緊張感に耐えられなくなり、「一週間と保たないな」と感じた―。それから三十年以上、第一バイオリン奏者として楽団をささえた著者が、オーケストラの舞台裏から、マエストロたちの素顔、愛する曲・演奏家までを語り尽くす。クラシックを愛する人もそれほど詳しくない人も、とにかく楽しめる、各界絶賛の極上エッセイ。
 
幻の東京オリンピックとその時代―戦時期のスポーツ・都市・身体

幻の東京オリンピックとその時代―戦時期のスポーツ・都市・身体

★『幻の東京オリンピックとその時代−戦時期のスポーツ・都市・身体』(坂上康博・高岡裕之/青弓社/4200円)【→amazon
1940年に開催が予定されていたにもかかわらず、38年に返上された東京オリンピック。「幻の東京オリンピック」の実態を、中止にいたる国際政治の力学、戦時下のスポーツ界の動向、都市開発の様子などを具体例に多数の写真・図版も添えて、多様な角度から照らし出す。
 
吉田拓郎 疾風伝 「中津川」から「09年ツアー」まで、駆けぬけた40年!

吉田拓郎 疾風伝 「中津川」から「09年ツアー」まで、駆けぬけた40年!

★『吉田拓郎疾風伝−「中津川」から「09年ツアー」まで駆けぬけた40年!』(石田伸也/徳間書店/1260円)【→amazon
拓郎伝説の最終章として新たな視点のノンフィクション。拓郎がアマチュアで鳴らした広島時代から、09年のラストツアーまでを網羅するが、これまで拓郎に関わりながら語ることのなかった人たち(森進一や由紀さおりら歌謡曲勢など)の声を含め、その真実の人物像と、拓郎に魅せられた人々の偽らざる声を聞く。かつてないチケット高騰化で人気の凄さを見せつけた吉田拓郎。その集大成たる1冊!
 
ローマで語る

ローマで語る

★『ローマで語る』(塩野七生、アントニオ・シモーネ/集英社インターナショナル/1365円)【→amazon
作家の母と映画製作を志す息子が、男と女を、人生を語り尽くす。映画を通じて、日本、アメリカ、イタリアの文化の違いを浮き彫りにする対談集。
 
大佛次郎の「大東亜戦争」 (講談社現代新書)

大佛次郎の「大東亜戦争」 (講談社現代新書)

★『大佛次郎の「大東亜戦争」』(小川和也/講談社/798円)【→amazon
誰よりも西欧市民精神を理解し、大衆にそれを伝えようとした作家は、誰よりも真剣に対米戦争の勝利を願い、傷ついた。「戦争協力」の一言では片づけられない「ペンの戦い」を読み解く。