『大正ロマン手帖−ノスタルジック&モダンの世界』ほか

今週の読みたい本・おすすめ版。
1週間に14冊紹介(当分)。
 

大正ロマン手帖---ノスタルジック&モダンの世界 (らんぷの本)

大正ロマン手帖---ノスタルジック&モダンの世界 (らんぷの本)

★『大正ロマン手帖−ノスタルジック&モダンの世界』(石川桂子・編/河出書房新社/1680円)【→amazon
100年ほど前に一世を風靡した「大正ロマン」。古き良き文化や風俗、レトロでノスタルジックな情趣。抒情画、おしゃれ、女性などから、新鮮で魅力あふれる世界をご紹介! 女子必見!!
 
日本の路地を旅する

日本の路地を旅する

★『日本の路地を旅する』(上原善広/文藝春秋/1680円)【→amazon
かつて中上健次が「路地」と呼んだ被差別部落。その出身者である著者が、日本全国に存在する路地を旅する異色のノンフィクション。
 
右翼は言論の敵か (ちくま新書)

右翼は言論の敵か (ちくま新書)

★『右翼は言論の敵か』(鈴木邦男/筑摩書房/798円)【→amazon
社会を震撼させるテロ。右翼は「言論の自由」の敵なのか。右翼は自分たちに言論の場がない、だからテロに訴えるのだと主張する。そんな右翼をメディアの側は言論活動の当事者とは認めにくい。そして人々は実態を知らぬまま恐怖心を募らせる―。こうした堂々巡りが何十年も続いてきた。右翼はもともと何を目指していたのか?新右翼の旗頭といわれた著者が、知られざる右翼思想家たち、運動の理想と現実、カネと暴力の実態を論じる。
 
社会思想史を学ぶ (ちくま新書)

社会思想史を学ぶ (ちくま新書)

★『社会思想史を学ぶ』(山脇直司/筑摩書房/756円)【→amazon
いま社会思想史を学ぶ意義はどこにあるのか?九〇年代以降、世界そして日本社会のありようは激しく揺れ動いてきた。明日への不透明感は増す一方であり、人びとの抱く閉塞感も高まるばかりだ。そうした時代だからこそ「いま、ここ」をとらえるための揺るぎない視座を手に入れる必要がある。社会思想史を学ぶとは、まさに、過去の思想との対話を通じて現代世界を眺める座標軸を獲得することだ。近代啓蒙からポストモダンまで、重要思想の核心をクリアに一望する入門書決定版。
 
日本海海戦の深層 (ちくま文庫)

日本海海戦の深層 (ちくま文庫)

★『日本海海戦の深層』(別宮暖朗/筑摩書房/861円)【→amazon
連合艦隊が勝利した最大の要因は、厳しい訓練や民族性ではなく、軍事技術の合理的で正確な運用にあった。日本は近代砲術の基礎となる「斉射法」を世界に先駆けて用いただけでなく、独自の砲術計算によって精度を高めていったのである。その後の海上決戦の範となった日本海海戦の全貌をハードとソフトの両面で検証し、斬新な視点から再現する。『坂の上の雲』では分からない日本海海戦の真実。
 
感染症の中国史 - 公衆衛生と東アジア (中公新書)

感染症の中国史 - 公衆衛生と東アジア (中公新書)

★『感染症の中国史 公衆衛生と東アジア』【→amazon
一九世紀末、列強に領土を蚕食されるなか、中国では劣悪な栄養・衛生状態、海外との交流拡大によって、感染症が猛威を振るう。雲南の地方病であったペストは、香港や満洲に拡大し、世界中に広がることになる。中国は公衆衛生の確立を迫られ、モデルを帝国日本に求める。本書は、ペスト、コレラマラリアなどの感染症被害の実態、その対応に追われる「東亜病夫」と称された中国の苦悩とその克服に挑む姿を描く。
 
害虫の誕生―虫からみた日本史 (ちくま新書)

害虫の誕生―虫からみた日本史 (ちくま新書)

★『害虫の誕生 虫からみた日本史』(瀬戸口明久/筑摩書房/756円)【→amazon
江戸時代、虫は自然発生するものだと考えられていた。そのため害虫による農業への被害はたたりとされ、それを防ぐ方法は田圃にお札を立てるという神頼みだけだった。当時はまだ、いわゆる“害虫”は存在していなかったのだ。しかし、明治、大正、昭和と近代化の過程で、“害虫”は次第に人々の手による排除の対象となっていく。日本において“害虫”がいかにして誕生したかを、科学と社会の両面から考察し、人間と自然の関係を問いなおす手がかりとなる一冊。
 
建築する動物たち ビーバーの水上邸宅からシロアリの超高層ビルまで

建築する動物たち ビーバーの水上邸宅からシロアリの超高層ビルまで

★『建築する動物たち ビーバーの水上邸宅からシロアリの超高層ビルまで』(マイク・ハンセル/青土社/2520円)【→amazon
ネズミの地下マンションや小鳥の美しい小屋から、果てはアメーバの持ち運び式住居にいたるまで、数々の驚きの実例を紹介。人間とはまったく異なる建築原理を明らかにし、生命の無限の可能性を示す動物学の新たな決定版。
 
元素生活 Wonderful Life With The ELEMENTS

元素生活 Wonderful Life With The ELEMENTS

★『元素生活』(寄藤文平/化学同人/1365円)【→amazon
ネズミの地下マンションや小鳥の美しい小屋から、果てはアメーバの持ち運び式住居にいたるまで、数々の驚きの実例を紹介。人間とはまったく異なる建築原理を明らかにし、生命の無限の可能性を示す動物学の新たな決定版。
 
精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本

精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本

★『精神病院を捨てたイタリア捨てない日本』(大熊一夫/岩波書店/2520円)【→amazon
この国の精神保健の明日を描くために。精神保健最先進国イタリアからの渾身のルポと、日本への提言。第1回フランコ・バザーリア賞受賞(2008年)記念作品。
 
絶滅した奇妙な動物

絶滅した奇妙な動物

★『絶滅した奇妙な動物』(川崎悟司/ブックマン社/1575円)【→amazon
40億年の生命の歴史のなかで、確かに地球に生息した奇妙な動物総勢113頭、オールカラーで大胆復元。
 
鳥類学

鳥類学

★『鳥類学』(フランク・B.ギル/新樹社/5250円)【→amazon
鳥類学の全体像をわかりやすく紹介した世界的な名著。鳥の愛好家には必携の一冊。
 
宇宙から来た72秒のシグナル

宇宙から来た72秒のシグナル

★『宇宙から来た72秒のシグナル』(鳴沢真也/ベストセラーズ/1575円)【→amazon
1977年8月、一人の科学者のもとに宇宙からの異常な信号が届いた。それは人間が送信したとは思えないような周波数であり、衛星の存在なども鑑みても、明らかに不自然な信号だった。科学者は興奮のあまり、思わず手元の観測結果にWow! と書きなぐった。さらに1985年、スピルバーグ全面協力のもとに行われた"メタ計画"において、5つもの不可思議な信号が届いた。これらの信号の謎は今も解き明かされてはいない-。2009年、これらの信号を解明すべく全国の天文台の者たちが集結した。望遠鏡やアンテナを宇宙に向け地球外文明からの通信をキャッチする。これほどまでに大規模なプロジェクトは世界初。全世界が固唾を呑んで彼らの"大作戦"に注目している。しかし、飽くなき挑戦を続ける彼らの前には大きな困難が立ちはだかっていた-。竹内薫大絶賛。感動のサイエンスドキュメンタリー。
 
絶滅した日本のオオカミ―その歴史と生態学

絶滅した日本のオオカミ―その歴史と生態学

★『絶滅した日本のオオカミ−その歴史と生態学』(B.L.ウォーカー/北海道大学出版会/5250円)【→amazon
絶滅に至る過程を,民俗学生態学や進化論に基づく新たな枠組みと北米との比較を通じて再構成。特に北海道におけるエゾオオカミ絶滅政策とイエローストーンでの絶滅と再導入の歴史的背景を詳細に検討する。「狼の視点」からという斬新な軸に拠り,野生生物の「歴史」研究に一石を投じた,気鋭の著者による日本環境史研究の力作。