『帝国というアナーキー−アメリカ文化の起源』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

帝国というアナーキー―アメリカ文化の起源

帝国というアナーキー―アメリカ文化の起源

★『帝国というアナーキーアメリカ文化の起源』(エイミー・カプラン/青土社/2940円)【→amazon
国内矛盾の反映としての海外空間への暴力的介入、植民地支配をめぐる国家間の軋轢・闘争によって生じる矛盾や曖昧さ、そして流動する境界…。このアナーキーな権力状態こそが、帝国アメリカのアイデンティティの核心ではないのか。政治、法制はもとより、女性雑誌・小説・映画など大衆文化に現われた様々な表象を大胆に分析し、20世紀転換期の帝国アメリカの根底的見直しを迫る画期的論考。
 
王朝摂関期の「妻」たち―平安貴族の愛と結婚 (新典社選書28)

王朝摂関期の「妻」たち―平安貴族の愛と結婚 (新典社選書28)

★『王朝摂関期の「妻」たち−平安貴族の愛と結婚』(園明美/新典社/1050円)【→amazon
並列的な一夫多妻制だと思われていた平安期の婚姻。だが、複数の妻たちには、正妻を筆頭にした確かな序列があった。一人の正妻を決定する意義、そしてその後の正妻の地位や安定性とは。華やかな王朝摂関期。貴族たちの権力構図に大きな影響をもつ婚姻の問題と、その「妻」たちの姿に迫る。
 
「かわいい」の帝国

「かわいい」の帝国

★『「かわいい」の帝国−モードとメディアと女の子たち』(古賀令子/青土社/1995円)【→amazon
いまや日本が世界に誇る「かわいい」カルチャーをモードからひもとき、世界中を席巻するその魅力の正体にせまる。
 
零戦と日本航空戦史

零戦と日本航空戦史

★『零戦日本航空戦史』(太平洋戦争研究会/PHP研究所/1470円)【→amazon
米英軍に恐れられた“ゼロ・ファイター”の栄光と挫折。そして、空の戦いに挑んだ男たちの勇姿。
 
麻薬の文化史―女神の贈り物

麻薬の文化史―女神の贈り物

★『麻薬の文化史−女神の贈り物』(D.C.A.ヒルマン/青土社/2730円)【→amazon
マンドレーク、アヘン、ベラドンナ、ニガヨモギ、ヒヨス、ヘンルーダ…。古代ギリシア・ローマ人はさまざまな向精神性薬物を自在に活用し、芸術・思想・文化を生み出す霊感の源としていた。古典学と細菌学を学んだ気鋭研究者が、アカデミズムのタブーを越えて歴史の空白に迫る、挑戦の書。