高度に発達した防衛(防衛機制)は魔法と見分けがつかない

見出しはホッテントリメーカーで作りました。

Togetter - 「ネット匿名発言を「防衛」という心理機能で説明してみる」
 とりあえず↑のテキストから、烏賀陽弘道さんの「防衛」に関するツイートを抽出。言及したい人は必ず全文を読んでください(念のため)。
http://twitter.com/hirougaya/status/28922510726

(2)一見なにげない行為なのですが、こうした行動は「防衛機能」と精神分析学や臨床心理学では説明されます。

http://twitter.com/hirougaya/status/28923158465

(10)その恐怖を回避するために、心(無意識)は自分を防衛する安全弁のようなメカニズムを作動させます。

http://twitter.com/hirougaya/status/28923182290

(11)それが「心理的防衛機能」と呼ばれるものです。

http://twitter.com/hirougaya/status/28923593056

(15)人間の心は、こういうふうに自分への否定が直撃しないように「何か自分とは別のもの」を設定してそこに否定を逃がす、という心理的防衛機能が作動するようになっています。

http://twitter.com/hirougaya/status/28924446978

(23)こうした「心理的防衛機能」をつかって説明すると、ネット匿名発言者の行動は実にうまく説明がつくことに気付きました。

http://twitter.com/hirougaya/status/28925863155

(38)ルスバン3世さんがほしいのは「おれを拒絶するな」(=同意できるようなツイートをしろ)と同時に「おれを承認せよ」という、心理的防衛機能としてはまったくまっとうな行動だったということです。

 「心理的防衛機能」と呼ばれるもの」って、いつ誰がどこで呼んでる(言ってる)の? そんな言葉はグーグル先生も知らないらしい。
心理的防衛機能 - Google 検索
 おいらのコメントプラス。
http://twitter.com/kuratan/status/28979279736

「防衛機能」って心理学用語、聞いたことないんだけどな…防衛機制」という、ものすご〜く古い用語なら、ジークムント・何でも性的要求不満・フロイト博士の言葉として定着してるみたいだけど…。

 烏賀陽さんの、多分お答え。
http://twitter.com/hirougaya/status/29012992115

なお、「防衛」という心理機能についてご存知ない形はぜひ「ググって」ください。最近は「ググった」程度で見つかる言葉を「知らない」と発言すると「ググれ!」と罵倒されると聞きました

 伝聞情報ですか。最近は「ググれ!」と罵倒された人はあまり見ないけど、多分見ているところが違うんだろうな。ぼくの日記テキストをご覧のかたで、「それどこ情報よ?」「ググれ!」的なやりとりを見たかたは、その場所のurlを教えてください。
 罵倒されないように再検索。こうかな?
防衛 心理 - Google 検索
 トップは引き続き「防衛機制 - Wikipedia」なんだけど、
防衛機制 - Wikipedia
 まぁこんなのがあったので。
09. A・フロイト『自我と防衛』 | 山竹伸二の心理学サイト
 この人は「防衛機構」と紹介してますね。翻訳がそうなってるのか。いつか元テキスト確認しよう。
 ジークムント・フロイトじゃなくて、娘のアンナ・フロイトが使った(定着させた?)言葉だった。俺の勘違い。
自我と防衛機制 - Wikipedia

フロイト派の理論によれば、防衛とはさまざまな心理的作用に対する自我の苦闘である。自我は人間の精神において無意識と外部環境とを調整するように努力する。防衛機制自我が自己意識を守る作用であり、不安に対して防衛機制が効果的に機能すれば自我、イドそして超自我という三つの機関に勝利することができると考える。

 「自我の苦闘」と「自我が自己意識を守る作用」じゃ意味違うな。さすがに「ソースがウィキペディア」では少し、というかかなり恥ずかしいので別ソース。前にリンクしたところ。
・アンナ・フロイト『自我と防衛』(誠信書房)より作成

4章 防衛機構
 
フロイトが防衛という言葉を最初に使ったのは「防衛〓精神神経病」(1894)だが、その後、防衛という言葉はあまり使用されず、抑圧という言葉が使われるようになった。しかし、「制止、症状、不安」(1926)の補注で、フロイトは防衛という概念を見直し、自我が利用する手段一般を防衛と呼んだほうがよい、抑圧は防衛の一種だと述べている。
(中略)
自我の防衛法は、退行、抑圧、反動形成、隔離、打消し、投影、取り入れ、リビドーの自己への向け換え、転倒、昇華あるいは置き換え、という十種類が考えられている。

 頭が悪くなるほど翻訳読みづらい。
http://twitter.com/hirougaya/status/28923158465

(10)その恐怖を回避するために、心(無意識)は自分を防衛する安全弁のようなメカニズムを作動させます。

 だから多分その「メカニズム」が「機制」。
 「岩崎学術出版社」の翻訳では『自我と防衛機制』(The Ego and the Machanisms of Defense)になってる? 「Machanisms」って元テキストにはあるから、「防衛」は正確じゃないな。『自我と防衛』は1985/6刊、『自我と防衛機制』は1998/12刊なんだけど、前者のほうがアマゾンでは入手容易っぽい。
 烏賀陽さんのロングツイートを分析すると、「とりあえず何かしなければいけないことから逃げている」「匿名の人に防衛(防衛機制)働かしてる」みたいな感じ? 素人が精神分析的考察するのは、本当はすごく危険なんだけど…。
 フロイト精神分析学とか、マルクス経済学なんてのは、今の時代では「ぼくのかんがえたしんりがく」「ぼくのかんがえたけいざいがく」的なものになっているかな? 専門家は傍系的知識として知っている=玄人は取り扱わないかも知れず。
精神分析学 - Wikipedia

近年、従来の薬物療法に加え、認知行動療法の有効性が確認され、薬物療法と併用する医師が増加している。これにより、精神分析の影響はさらに減少し、国内外を問わず、精神科の臨床でフロイト当時のままの精神分析療法を使う医師はほとんどいない

 玄人の人に、機会があったら聞いてみよう。できるだけ複数の人に。
 ただ、「○○が××なのは△△だからだ」(断言力)、「それを□□」と呼ぶ」(名づけ力)って割と大事かも。人を惹きつける力があって、そこに「物語」が見えると、思想・学問としては古くなっても、読み物として面白いわけで。名づけ力だけだと、ジャンル細分化しちゃうだけですかね。「ファンタジー」が細分化したみたいに。
 「匿名」の一つの、素人的分析としては「防衛(防衛機制)」というのもあるかな…自信ないけど。「防衛(防衛機制)」にもいろいろあるし、匿名の理由もいろいろある、ということが基本的前提としての話だとは思いますが。
 
 おまけ。
はてなブックマーク - Togetter - 「ネット匿名発言を「防衛」という心理機能で説明してみる」

"「Xという集団に属したことがある人間は必ずPという考えをする」(中略)という思考が愚かであることはこれまで述べました" "匿名文化の方がどういう「ネット人格」を演出するかよくわかります"

 正確な引用。順番が違うんだけど。
http://twitter.com/hirougaya/status/28909183648

@rusuban_the_3rd  この人も匿名ですね。この方の発言を見ると、匿名文化の方がどういう「ネット人格」を演出するかよくわかりますね。「信用」「信頼」を最初から求めない方は失うものがないですから、とても身軽です。ぼくとは違う価値世界におられるのでしょう。

http://twitter.com/hirougaya/status/28909385496

@rusuban_the_3rd この方が「Xという集団に属したことがある人間は必ずPという考えをする」という「集団の価値観で個人を判断する」という思考が愚かであることはこれまで述べました。

 いや…「集団の価値観で個人を判断する」ということだと同じ価値世界かな…自信ないけど。「集団の価値観」というのは何だろう。「匿名文化の方」は「Xという集団」じゃない? 「属したことがある(=今は属していない)」と解釈すべき? 「「匿名文化の方(匿名文化に属したことがある人間)がどういう「ネット人格」を(必ず)演出するか」? 「演出」と「考え」もイコールじゃないし。うまく、というか全然文脈読めてない・読めない