『フーコー−その人その思想』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

フーコー その人その思想

フーコー その人その思想

★『フーコー−その人その思想』(ポール・ヴェーヌ/筑摩書房/2940円)【→amazon
慧眼の歴史学者が鮮鋭に描くフーコーの肖像。
 
イスラーム信仰とアッラー

イスラーム信仰とアッラー

★『イスラーム信仰とアッラー』(水谷周/知泉書館/2940円)【→amazon
イスラーム信仰は日々の礼拝と喜捨、断食、巡礼、そして聖職者を介さないアッラーとの直接の交わりによって支えられている。アッラーには99の美称がある。99は無限を意味し、アッラーが無限であることを象徴している。著者はこれらの呼称についてクルアーン預言者集により一つずつ丁寧に解説し、アッラーの真実に迫る。信仰者はそれらの美称に接し、自らにとって最もリアリティーのあるアッラーへの理解を通して、より深く信仰の道を歩む。彼らがアッラーに護られ、支えられ、勇気づけられ、誤った道に迷い込まずに真の安寧と幸せに至る信仰の意義が明らかにされる。イスラーム社会について多くの情報が伝えられるが、人々の内面のあり様は必ずしも知られず、日本人の宗教に対する無関心がその事態をさらに深めている。本書はイスラーム信仰を理解する格好の入門書となろう。
 ★『公立図書館の玄関に怪獣がいる−ポストモダンの消費資本主義は、どのようにして民主主義、市民教育、公益をおびやかしているか』(エド・デーンジェロ/京都大学図書館情報学研究会/3150円)【→amazon
公立図書館は市民の一般教育を拡張しようとの願いで創設された。そしてポスト・リベラルの消費主義と無縁ではない。公立図書館への経済的圧力の影響を厳密に列挙し、市民の合意に対する脅威の時代の実情を明らかにする。
 ★『十二世紀ルネサンスの精神−ソールズベリのジョンの思想構造』(甚野尚志/知泉書館/8400円)【→amazon
12世紀ルネサンスを代表する人文主義者・ソールズベリのジョンの思想構造を解明し、聖職者知識人が構想した新しい知のあり方を、主要著作と書簡をもとに追究する。
 
書物の変―グーグルベルグの時代

書物の変―グーグルベルグの時代

★『書物の変−グーグルベルグの時代』(港千尋/せりか書房/2520円)【→amazon
「書物」を「電子本」に「読者」を「ユーザー」に変えるデジタル化時代の到来は、我々の経験や記憶を根本的に変容させるのだろうか。グーテンベルグからグーグルに至る歴史を辿りながら人間の想像力と技術の未来を探究する。