完璧な今日の烏賀陽さんなど存在しない
タグ「烏賀陽」なんてのが昔あったのを思い出した。
もはや「検証ブログ」ができてもおかしくないレベル。
→Togetter - 「烏賀陽弘道@hirougaya氏の語る、「権威というものの脆弱さ」と、「文章を書く行為の面白さと怖さ」」
→http://twitter.com/hirougaya/status/29300876629
いま日本が経験している権威崩壊は、かつてのソ連崩壊、ソ連共産党の崩壊に近いカタストロフなのではないか。カタストロフの後に来るものが希望なのか、リバイアサン的なアナーキー、カオス、アノミーなのか。わからない。
「リバイアサン的なアナーキー」なんてものの存在があるとは知りませんでした。ゲームではあるけどさ…。ホッブスの『リヴァイアサン』は公的秩序(国家)だし、聖書では悪魔だ。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29300973001
過去ログから調べた限りでは、朝日新聞かな。
→官庁頼みの広告事情背景に 地方新聞社など「動員」問題―朝日新聞
2007年02月11日11時01分
産経新聞社や地方紙4社が、中央官庁などと共催したフォーラムで謝礼を払って参加者を集めていた問題の背景には、地方紙の厳しい広告事情があったとみられる。一般企業の広告が伸び悩むなか、官公庁からの広告出稿とセットになった政策啓発行事などを全国各地で共催する方式が定着。新聞社側にはイベント成功へのプレッシャーもあったようだ。
謝礼による動員が発覚したイベント
謝礼つき「動員」が発覚したのは、産経新聞大阪本社、千葉日報、河北新報、岩手日報、西日本新聞。最高裁や内閣府などと共催したフォーラムで、数十人から百数十人に3000〜5000円程度の謝礼を渡していた。
いずれのイベントも、大手広告会社の電通がまとめ役となって99年に設立された「全国地方新聞社連合会」(46社、会長=古谷堯彦・大分合同新聞東京支社長)が共催や後援に加わっていた。
連合会や電通が各官庁から事業を受託し、地方紙はイベント運営や記事での紹介をする一方、官庁から関連の広告を出稿してもらう仕組みだ。05年に河北新報が厚生労働省などと共催したシンポジウムの場合、同紙は募集告知、啓発広告計2回の掲載費約240万円を受け取っている。
連合会は「地方紙がそれぞれ営業しても全国紙に太刀打ちできない」として、主に広告受注のための枠組みとして設立された。事務局長や主任研究員などを務めるのは、電通新聞局の幹部だ。
05年の広告費全体に占める新聞広告のシェアは17.4%と、10年前より4ポイント下がった(電通調べ)。特に地方紙の広告事情が厳しくなる中、連合会が目をつけたのが官公庁。連合会がらみの受注件数は年々増え、05年度は70件以上、広告や事業などの受注総額も三十数億円と3倍以上に増えている。ほとんどが中央官庁やその所管法人との契約という。
省庁にとっても、影響力のある地方紙を通じて各地で施策などへの理解を広められるメリットがある。今年度も「地域通貨フォーラム」(総務省)、「放射性廃棄物地層処分シンポジウム」(資源エネルギー庁)などが開催されている。
今回、動員が発覚した「裁判員制度全国フォーラム」の場合、電通が最高裁に示した仕様書には、参加人数「約200人以上」などと明記されていた。ある関係者は「新聞社側は、参加者を集めなければ連合会の受注が減るかもしれないというプレッシャーを感じていたようだ」と話す。
今回問題となったある新聞社の広告担当者も、「国と共催ということで緊張を感じた。電通からも会場を埋めて欲しいと言われた」と言う。
連合会と電通は、今回発覚した動員について、圧力やプレッシャーは一切かけていない、としている。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29301065626
もうそれはドアの向こう側に来ている。「5年後にどうなっているのか」はわからないが「5年後は現在とは違う世界になっている」ことだけはわかる。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29301540794
「取り調べで刑事に殴られた」と勾留質問のときに裁判官に訴えた逮捕男性に、裁判官が「お前、人を殴って逮捕されたんだろ?だったら文句言うな」と勾留を延長した、と刑事さんが自慢げに語っていたのを思い出す。むかし警察担当記者だったころ。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29301624019
ぼくみたいな警察担当落第のボンクラ記者でも、これくらいの裁判官の腐敗の話は刑事から日常的に聞く。警視庁や大阪府警、検察庁の記者クラブにいる記者たちは当然知っているはずだ。裁判官の不正や腐敗を。
「裁判官の腐敗の話」はあるかもしれませんが、「最高裁の裁判員制度の広報事業で電通との共同事業に不審な支出がある」という事件に関しては、「全国地方新聞社連合会」と「電通」の腐敗。文脈的に意味不明。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29306392312
ギリシャ神話の預言者カサンドラは、「王が死ぬ」とか「疫病がはやる」とか不吉な予言ばかりするので誰も彼女のいうことを聞かなくなった。そして最後に彼女の予言は現実になってその国は滅んだ。いまカサンドラのような役割を引き受ける言論人は本当に少ない。
カサンドラは預言者ではなくて予言者。彼女の予言が信じられなくなったのは、「不吉な予言ばかりする」からではなく、アポローンのせいです。
→カッサンドラー - Wikipedia
アポローンに愛され、アポローンの恋人になる代わりに予言能力を授かった。しかし予言の力を授かった瞬間、アポローンの愛が冷めて自分を捨て去ってゆく未来が見えてしまったため、アポローンの愛を拒絶してしまう。そのため、カッサンドラーの予言は誰にも信じられないよう新たに条件を付加されてしまったという。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29306526005
これはぼくにとって一生変わらない確信があるのは「文は人なり」という格言の正しさだ。「何でもいいから書いてください」と400字書いてもらうと、教養、家庭環境、読書歴、価値観、だいたいその書き手のことが見えてしまう。だからぼくは今でも文章を書くのが楽しく、かつ怖い。
「文は人なり」(ビュフォン)の言葉は、「文章」ではなく「文体」です。
→発見記録: 「文体は人間そのものです」 ビュフォンの文体論
文章のすぐれた著作だけが後世に残ることでしょう。知識の量や事実の特異さ、発見の新しささえ不滅を保証いたしません。これらの要素はそなえていても、些細な物事ばかりを対象とし、趣味も気品も天才もない文章で書かれていれば、やがて著作は滅びます。なぜなら知識や事実や発見は、簡単に取り除かれ、運び去られ、もっと巧みな手で活用されて価値を増しさえするからです。これらは人間外のものですが、文体は人間そのものです。
だから、「「文は人なり」という格言」は、「何でもいいから書いてください」ではなく「○○について書いてください」と言って書いたものを見ないと、「正しいかどうか」はわからない。
別のまとめから。
→Togetter - 「烏賀陽弘道@hirougaya氏は語る;『コンクール主義』の陥穽に翻弄されるマスコミたち」
→http://twitter.com/hirougaya/status/29364025471
「士官の数が少ないのに勲章だけたくさん出るのは、軍が衰退している証拠である」と孫子か誰かが言っていたと思う。賞なんてどうでもいいです。「実力があるから賞をもらう」んじゃなくて「賞をもらうから実力があるように見える」んです。
まさに「ググれよ!」と罵倒されてもいいようなケース。ぼくは罵倒しませんけど。
→名言集・別室〜風林火山・孫子の兵法:全13篇・金言集
『数(しばしば)賞するは、窘(くる)しむなり。
数罰するは、困(くる)しむなり。
先に暴にして後にその衆を畏(おそ)るるは、不精(ふせい)の至りなり。』
「やたら賞金や勲章を連発するのは行き詰まり、
やたら罰するのも行き詰る。
部下に散々怒鳴り散らしておいて後で嫌われるのを気にするなんてバカをさらけ出してるよなもんだ」
まぁ、「数賞するは、窘しむなり」で検索すると、いろいろ出てくるかな。
「衰退」じゃなくて「行き詰まり」ですね。あと賞すると罰するが対になってるけど、出版界で「罰する」というのは、盗作以外にはあまり知らない。行き過ぎた成果主義・信賞必罰主義はダメだよ、と言ってはいる。でも「勲章だけたくさん出」すのはよくない、と、賞することの批判しているだけではない。
別のまとめから。
→Togetter - 「烏賀陽氏 @hirougaya が語る日本の司法制度の欠陥〜スラップ(口封じ訴訟)の危険性について」
→http://twitter.com/hirougaya/status/29359156480
@taeko_H @nobuyoyagi @kisugekisuge @iwakamiyasumi @shiminnokai21 沖縄・東村・高江集落の米軍演習場ヘリ発着場への反対運動にSLAPPを起こしたのは、こともあろうに日本国政府!!ですから原告は法務省です。/回覧どうぞ
→東村高江のヘリコプター着陸帯建設問題 防衛省 住民提訴へ: 腐れオヤジの独り言
▼防衛省 住民提訴へ 高江仮処分、通行妨害の是非争う
防衛省は28日までに、米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江へのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で、反対派住民に対する通行妨害禁止の仮処分決定に関し、本訴訟を提起する方針を固めた。29日に正式決定する。同仮処分申請の申し立ては、前自公政権下で起こされた。住民側は政権交代を機に、申し立ての取り下げや本訴提起の断念を新政権に求めていた。今回の国の方針決定は、米軍基地問題をめぐり国が住民を相手に司法の場に訴えること自体への是非のほか、新政権が自公政権時の方針を見直すことなく引き継いだことへの批判の声も予想されそうだ。沖縄防衛局は、ヘリパッド建設に反対する東村高江の住民ら14人を相手に、通行妨害禁止仮処分を那覇地裁に求め、地裁は2009年12月に14人のうち男性2人に通行妨害禁止を命じる決定をした。住民側が地裁決定を不服としたため、地裁は沖縄防衛局に対し本訴訟を提起するよう命令していた。防衛省幹部は提訴の理由について、ヘリパッドの移設により北部訓練場が返還されるとの利点を強調し「これまで仮処分手続きを進めてきたことの筋を通す。粛々と進めていくだけだ」と述べた。
原告は防衛省(沖縄防衛局)じゃないのかな。「法務省」としているソースが見つからない。
「通行妨害禁止仮処分」→(住民の異議あり)→「地裁は訴訟提起を命令」という流れか。
最後。おまけ。
→http://twitter.com/hirougaya/status/29397155915
「知っておかなければならない。真実を知ればみんな、居直りとは無縁になれる」(暗殺されたロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ)
もう少し長い引用。
→「底が突き抜けた」時代の歩き方・556 アンナ・ポリトコフスカヤの暗殺を「燃え立つ炎」として受けとめる
『チェチェンやめられない戦争』から。
いろいろな人びとが編集部に電話をかけてきたり、手紙を寄こして何度も同じ質問をする。「どうしてこんなことばかり書いているんです? どうして私たちを怖がらせるの? 私たちに何の関係があるの?」と。
私は書かなければならないと確信している。理由はただひとつ−私たちが生きている今、この戦争が行われている。そして結局私たちがその責任を負うのだから。その時にこれまでのようなソ連式の答えで逃れることはできない。そこにいなかったから、メンバーじゃなかったから、参加していなかったから……などと。
知っておかなければいけない。真実を知ればみんな、居直りとは無縁になれる。
そうすればロシア社会は、ますます速度をまして引き込まれつつある人種差別主義の泥沼から自由になれる。
そして、コーカサス(カフカスとも言われる)で誰が何をしているのか、そもそも現在そこで英雄などというものがあり得るのかについての、せっかちで恐ろしい個人的な判断からも自由になれる。
孫引用なので、元テキストに当たってみないといけないのですが、「居直り」=「これまでのようなソ連式の答え」であることがわかりました。日本で「ソ連式の答え」で居直る人…いるのかな? 「人種差別主義の泥沼」も…あるのかな? 「現在そこで英雄などというものがあり得るのかについての、せっかちで恐ろしい個人的な判断」もなさそうだし。
いろいろ考えて、「ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ」の一文を切り取って、日本あるいは普遍的なものに当てはめようとするのは、俺にとって不適切に感じられる。
まぁ、真実を知ればみんな、真実を知らない人・真実を歪めて伝えている人の居直り(?)は少し回避できそうなのは、俺の今日のテキストが少し示しているとおりです。