『「歴史」の体制−現在主義と時間経験』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

歴史の体制 現在主義と時間経験

歴史の体制 現在主義と時間経験

★『「歴史」の体制−現在主義と時間経験』(フランソワ・アルトーグ/藤原書店/4830円)【→amazon
歴史学・古典学・文学・人類学など諸学を横断し、「世界遺産」や環境問題など今日的トピックをも視野に収めつつ描く、「歴史」の歴史。現代社会の時間秩序=「歴史」の体制たる「現在主義」の本質に迫る。
 ★『日本海軍はなぜ敗れたのか−連合艦隊誕生から敗戦までの軌跡』(熊谷直/徳間書店/1785円)【→amazon
ルフレッド・マハンの戦略論に強く影響された日本海軍は、いたずらに大艦巨砲主義に走り、軍事技術の進歩に即応した新戦略を生み出すことなく日米決戦に突入していった。その敗北へといたる歴史の根底に横たわっていたのは、事なかれ主義に流され、教育と人事が硬直化し、状況変化に対応できない海軍組織の欠陥であった。海軍戦略を規定した海戦要務令をひもとき、海軍大学校における教育と人事をつまびらかにするなかで、日本海軍のみならず日本国家そのものの病弊を抉り出した力作。
 
怪談異譚―怨念の近代

怪談異譚―怨念の近代

★『怪談異譚−怨念の近代』(谷口基/水声社/2940円)【→amazon
江戸時代より語り継がれてきた「怪談」は、日本の国民国家形成の過程でどのように変容し、時代の「闇」を描き出してきたのか?円朝漱石から新発掘の文学作品にいたるまで、さまざまな資料を博捜し、「怨念」に現実突破の契機をみる異色の書き下ろし評論。
 
ヘア・カルチャー―もうひとつの女性文化論

ヘア・カルチャー―もうひとつの女性文化論

★『ヘア・カルチャー−もうひとつの女性文化論』(グラント・マクラッケン/パルコ出版局/2625円)【→amazon
モンローからマドンナ、エリザベス女王からサッチャーまで、映画、テレビ、ファッション、雑誌、音楽、政治の世界を渉猟しながら、髪のスタイルと色の持つ意味とメッセージを読み解く、新しい女性文化論。
 
暴食の世界史

暴食の世界史

★『暴食の世界史』(フランシーン・プローズ/築地書館/1575円)【→amazon
「暴食」の歴史が明かす、人と食欲との知られざる攻防記!空腹と満腹のあいだで揺れ動きながら、それでも人間は食欲と戦い続ける。