『ミニマ・モラリア−傷ついた生活裡の省察−新装版』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

ミニマ・モラリア―傷ついた生活裡の省察 (叢書・ウニベルシタス)

ミニマ・モラリア―傷ついた生活裡の省察 (叢書・ウニベルシタス)

★『ミニマ・モラリア−傷ついた生活裡の省察−新装版』(テーオドル・W.アドルノ/法政大学出版局/4725円)【→amazon
ナチスの政権獲得後、アメリカに亡命した著者が盟友ホルクハイマーとの間に交した一連の「会話」を土台に、亡命下の知識人の身辺にまつわる省察を、文化の諸領域を含めた一般社会の次元で展開する。
 
和本の海へ 豊饒の江戸文化 (角川選書)

和本の海へ 豊饒の江戸文化 (角川選書)

★『和本の海へ−豊饒の江戸文化−』(中野三敏/角川学芸出版/1680円)【→amazon
江戸の武士から庶民までの生活を人々の愛用した和本から読み解く。江戸文化の様々な局面を、動物、賭博、易占、言葉遊び、印譜、春本、武家作法などの和本から照射する。豊かな江戸を見つめ直すための格好の案内書。
 ★『アメリカ合衆国の異端児たち』(越智道雄/日本経済新聞出版社/893円)【→amazon
国民に最も嫌われた大統領ニクスンから、CIAとFBIを翻弄した二人の逆スパイ、「仮想現実」を自ら生きたウォーホル、歴史上の英雄に自身をなぞらえたパットンとマッカーサー、共同体への回帰を夢想し爆弾魔となったユナボマーまで、超大国アメリカを揺るがした11人をアメリカ文化研究の第一人者が描く現代版「対比列伝」。
 ★『井沢式「日本史入門」講座 4(「怨霊鎮魂の日本史」の巻)』(井沢元彦/徳間書店/620円)【→amazon
独自の歴史眼で新しい日本史を紡ぎ出す井沢元彦、渾身の歴史シリーズ第四弾!今回のテーマは、ズバリ「怨霊」。藤原氏はなぜ権力を独占できたのか。『源氏物語』成立に秘められた謎とは。明治時代まで朝廷を苦しめた崇徳上皇の呪いとは。歴史のギモンは、「怨霊」でスッキリ解決せよ!平安時代から現代まで、井沢史観で縦横無尽に解説する。
 
江戸に学ぶ日本のかたち (NHKブックス)

江戸に学ぶ日本のかたち (NHKブックス)

★『江戸に学ぶ日本のかたち』(山本博文/日本放送出版協会/1019円)【→amazon
なぜ江戸という時代は、人気が高いのか。ゆったりとして見える生活や義理人情にあふれる人間関係が、閉塞感を覚える現代人の郷愁を誘うのか。身分制という軛に縛られながら、身分を序列化するのではなく相対化することを指向した江戸社会。現代の官僚やサラリーマンを彷彿とさせる武士の世界から、都市生活の実相や治安維持システムの実態まで、僅かな格差にも怯える現代社会を見直すために、今に通じる江戸時代の価値観や社会の仕組みを江戸学の第一人者が語り尽くす。