『密告者ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

密告者ステラ ~ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女

密告者ステラ ~ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女

★『密告者ステラ ヒトラーユダヤ人同胞を売った女』(ピーター・ワイデン/原書房/2520円)【→amazon
ヒトラー政権下のベルリンで育ったステラ。アーリア人の容姿をそなえたユダヤ人美少女は民族意識も希薄なまま、ベルリンに隠れ潜むユダヤ人を摘発しつづけ「ブロンドポイズン」と恐れられた。ゲシュタポの操り人形となって、大虐殺への片道切符に加担した女性の比類ない悲劇。
 
裁判百年史ものがたり

裁判百年史ものがたり

★『裁判百年史ものがたり』(夏樹静子/文芸春秋/1995円)【→amazon
大津事件」「昭和の陪審裁判」「帝銀事件」「チャタレイ裁判」「永山則夫事件」…時代を変えた、12の法廷ドラマ。
 
誰が誰に何を言ってるの?

誰が誰に何を言ってるの?

★『誰が誰に何を言ってるの?』(森達也/大和書房/1575円)【→amazon
テロ警戒中・特別警戒実施中・防犯カメラ作動中、これ、多すぎじゃない?やがて規制が変わり、システムが変わる。世相が変わり、法が変わる。そして、意識が変わる。僕たちが知らない間にゆっくりと。
 
同性愛と異性愛 (岩波新書)

同性愛と異性愛 (岩波新書)

★『同性愛と異性愛』(風間孝/岩波書店/798円)【→amazon
日本は同性愛者に寛容というのは本当だろうか。なぜ「見えない」存在なのか。エイズ・パニックや「青年の家」利用拒絶事件、ある殺人事件などを題材にしながら、異性愛社会に染み付いたホモフォビア(同性愛嫌悪)の諸相を描き出す。また、同性愛者が肯定的に生きるための取り組みも紹介。同性愛者から見た日本社会論。
 
内奏―天皇と政治の近現代 (中公新書)

内奏―天皇と政治の近現代 (中公新書)

★『内奏 天皇と政治の近現代』(後藤致人/中央公論新社/798円)【→amazon
内奏―臣下が天皇に対し内々に報告する行為を指す。明治憲法下では、正式な裁可を求める「上奏」の前に行われた。戦後、日本国憲法下、天皇の政治関与は否定され、上奏は廃止、内奏もその方向にあった。だが昭和天皇の強い希望により、首相・閣僚らによる内奏は続けられる。天皇は「御下問」し、それは時に政治に影響を与えた。本書は、「奏」という行為から、天皇と近現代日本の政治について考える試みである。