『その時、歴史は動かなかった!?−じつにアヤシイ「日本史の転換点」』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

★『その時、歴史は動かなかった!?−じつにアヤシイ「日本史の転換点」』(鈴木眞哉/PHP研究所/777円)【→amazon
「武士の世はイイクニつくろう鎌倉幕府から始まった」「天王山は天下分け目の争奪戦」―。テレビの歴史番組や教科書の影響で、広く私たちのあいだに広まった通説の数々。しかしなかには、いかにも思い込みや思いつきで描かれた俗説が多くまかり通っている。結果論から後づけで説明したり、現代人の視点で推測したり。歴史を動かしたとされる事件や合戦、人物の機略や行動は、じつのところアヤシイものばかりなのだ。あなたの“歴史常識”は、はたして大丈夫か?本書を読めば歴史の見方、とらえ方がよくわかる。
 
中卒の組立工、NYの億万長者になる。

中卒の組立工、NYの億万長者になる。

★『中卒の組立工、NY(ニューヨーク)の億万長者になる。』(大根田勝美/角川書店/1470円)【→amazon
長野県の工場で汗まみれになって働いた中卒入社の組立工が、アメリカに渡り、誰もが羨む資産家に成り上がる。噂では、資産総額は100億円に上るという。そんな「夢物語」が本当にありうるのだろうか。ありうるとするなら、一体どうすれば実現できるのか。これから始まるのは、大根田勝美という人物の波瀾に満ちた人生のドラマだ。それは、現代日本人が渇望してやまない「成功をつかむための法則」であり、「誰でも億万長者になれる究極の教え」に他ならない。
 
21世紀 日本像の哲学 アニミズム系文化と近代文明の融合

21世紀 日本像の哲学 アニミズム系文化と近代文明の融合

★『21世紀日本像の哲学−アニミズム系文化と近代文明の融合−』(工藤隆/勉誠出版/1890円)【→amazon
反日感情の強い国で、日本人・日本文化をどう説明するか。日本文化と天皇制の成り立ちを縄文・弥生期にまで遡って把握し直したことで、一木一草を慈しむアニミズム系文化と近代リアリズム精神を高度に調和させた、新しい時代に相応しい日本像が浮かび上がってきた。筆者が中国で行った二つの講演「天皇制と日本文化」、「日本文化の二重構造」を元に書き下ろした、最新の日本論。
 
ハドリアヌス帝―文人皇帝の生涯とその時代 (文庫クセジュ)

ハドリアヌス帝―文人皇帝の生涯とその時代 (文庫クセジュ)

★『ハドリアヌス帝−文人皇帝の生涯とその時代−』(レモン・シュヴァリエ/レミ・ポワニョ/白水社/1103円)【→amazon
芸術と美少年を愛したとされる、ローマ帝国五賢帝のひとり―ハドリアヌス帝は、政治・法律・文化などのあらゆる面で帝国の統合・均質化をすすめた優れた統治者であった。その業績と人物像を、史料にもとづいて解説する。地図・系図・年表・索引も充実。
 
パリの秘密 (中公文庫)

パリの秘密 (中公文庫)

★『パリの秘密』(鹿島茂/中央公論新社/660円)【→amazon
パリに居座るゲニウス・ロキ(地霊)は、多くの秘密を生む―エッフェル塔、モンマルトルの丘から名もなき通りの片隅まで。数百年の時を経てなお、パリに満ちる「秘密」の香りは遊歩者(フラヌール)を惹きつけてやまない。夢の名残を追って現代と過去を行き来する、瀟洒なエッセイ集。