『カムイ伝講義』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介（当分）。
　

カムイ伝講義

★『カムイ伝講義』（田中優子/小学館/1575円）【→amazon】
コミック界の巨星・白土三平のライフワークが江戸学の新視点を得て、新たな輝きを放つ!「いまの日本はカムイの時代とちっとも変わっていない」競争原理主義が生み出した新たな格差・差別構造を前に立ちすくむ日本人へ―。江戸時代研究の第一人者が放つ、カムイ伝新解釈。
　

アインシュタイン・ショック〈2〉日本の文化と思想への衝撃 (岩波現代文庫)

★『アインシュタイン・ショック　２』金子務/岩波書店/1365円）【→amazon】
光を曲げた革命児の来日は大正日本に熱狂的な興奮を巻き起こし、その影響は遠く昭和の時代にまで及ぶ。科学界だけでなく文学・思想・宗教各界や知識人たちは、アインシュタイン博士の思想や人格、相対性理論といかに切り結んでいったのか。そして原爆投下の責任をめぐって日本人とアインシュタインはどのようなやりとりをしたのか。日本と人間性豊かな天才物理学者の関係を多彩な資料にもとづき鮮やかに描く。
　

アジアの歴史―東西交渉からみた前近代の世界像 (岩波現代文庫)

★『アジアの歴史−東西交渉からみた前近代の世界像−』（松田壽男/岩波書店/1050円）【→amazon】
世に世界史と認めてよい書物は一冊も存在しない。あるのは、「つまみ食い」と「切捨て」の積み重ねだけ―従来の歴史叙述を痛烈に批判する著者は、多様な風土・文化の特質を見すえ、それらをひとつながりのものとして動かしていた交易路に着目、歴史の複雑な動きを独自の手法で図解する。前近代アジアの多元世界を俯瞰する、ユニークな教科書。
　

イスラエル現代史 (世界歴史叢書)

★『イスラエル現代史』（ウリ・ラーナン他/明石書店/5040円）【→amazon】
建国運動が始まって120年。20世紀はユダヤ人国家の再建と離散民の集合・吸収の時代だったが、21世紀の国家目標は隣人達との平和共存の確立である。イスラエル現代史を政治の舞台で活躍した当事者を含めた専門家が綴る。
　

イスラーム歴史文化地図

★『イスラーム歴史文化地図』（マリーズ・ルースヴェン/アズィーム・ナンジー/悠書館/12600円）【→amazon】
西欧世界では、ややもすればまま子扱いされながらも、いまや人口10億以上、世界の全人口の5分の1を占め、決して無視することが出来なくなったイスラーム世界の、歴史、政治、経済、社会、文化のあらゆる側面をカバー。預言者ムハンマドの誕生から今世紀まで、肥沃な三日月地帯を発信地として、アフリカの砂漠地帯や中央アジア、南アジアへ、さらにはヨーロッパや南北アメリカへまで拡大してゆく様を、100点近い地図と数多くの写真、平易で懇切丁寧な解説でたどる、他に類のない歴史地図集。