『昭和45年11月25日 三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

★『昭和45年11月25日 三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃』(中川右介/幻冬舎/924円)【→amazon
昭和45年11月25日、三島由紀夫自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹、介錯される―。一人の作家がクーデターに失敗し自決したにすぎないあの日、何故あれほど日本全体が動揺し、以後多くの人が事件を饒舌に語り記したか。そして今なお真相と意味が静かに問われている。文壇、演劇・映画界、政界、マスコミの百数十人の事件当日の記録を丹念に拾い、時系列で再構築し、日本人の無意識なる変化をあぶり出した新しいノンフィクション。
 
不思議な羅針盤

不思議な羅針盤

★『不思議な羅針盤』(梨木香歩/文化学園文化出版局/1575円)【→amazon
憤ったり寂しかったり納得したり、何かを慈しんだり発見したりうれしくなったり。そんな日常にあっては穏やかに南北を指す磁針では物足りず、心の深いところで「不思議な羅針盤」が欲しかったという著者。同じ年代の女性たちとおしゃべりするような心持ちで、同時に07~09年の社会的事象までも映し出した、万華鏡のようなエッセイ集。
 
暗殺国家ロシア―消されたジャーナリストを追う

暗殺国家ロシア―消されたジャーナリストを追う

★『暗殺国家ロシア−消されたジャーナリストを追う−』(福田ますみ/新潮社/1680円)【→amazon
ソ連が崩壊し、ロシアは「開かれた国」になったはずだった。だが、そこに報道の自由は事実上存在しない。大本営発表と化したニュースがあふれる中で孤軍奮闘、「不偏不党」「公正中立」を貫く新聞社がある。「ノーバヤガゼータ(新しい新聞)」。鋭い権力批判の代償として数々の記者を喪うが、屍を乗り越え、権力と対峙し続ける。彼らの目を通して「虚構の民主国家」の実態を描く。
 
英語の質問箱―そこが知りたい100のQ&A (中公新書)

英語の質問箱―そこが知りたい100のQ&A (中公新書)

★『英語の質問箱−そこが知りたい100のQ&A−』(里中哲彦/中央公論新社/777円)【→amazon
英語学習には、躓きの石がごろごろ。ちょっとした疑問に引っかかって、前に進めなくなることも少なくありません。英語を学ぶ老若男女から寄せられた疑問・質問の中から、英語をマスターする上で有用な事柄を一〇〇選び、明快な回答を付しました。疑問・質問は、「文法・語法」「語義・語源」「口語・俗語」「歴史・文化」「宗教・文化」に大別されるため、各項目にはこれらのカテゴリーも示しました。語学習得のコツも紹介。
 
絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ (平凡社選書)

絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ (平凡社選書)

★『絵草紙屋江戸の浮世絵ショップ』(鈴木俊幸/平凡社/2940円)【→amazon
絵本、玩具、浮世絵、おのぼりさん向け江戸土産など、値の張らない娯楽や都市の最新情報、そして江戸らしさを売った絵草紙屋、近世文化の基層を商う店の実像を明らかにする待望の一冊。