『フランス的思考−野生の思考者たちの系譜−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
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フランス的思考―野生の思考者たちの系譜 (中公新書)

フランス的思考―野生の思考者たちの系譜 (中公新書)

★『フランス的思考−野生の思考者たちの系譜−』(石井洋二郎/中央公論新社/798円)【→amazon
「理に合ったもの」だけをすくい上げ、正確な判断を得ようとする、デカルト起源の合理主義。自国の言語・歴史の普遍性に対する信頼から根を広げた普遍主義。両者こそフランス的思考の根幹とされるが、一方には、反合理主義・反普遍主義の脈々たる流れがある。この地下水脈から養分を吸い上げ、豊饒な地平を切り開いたサド、フーリエランボーブルトンバタイユ、バルトらを読み解くことで、フランス的思考の本質に迫る。
 ★『生き残るメディア死ぬメディア−出版・映像ビジネスのゆくえ』(まつもとあつし/アスキー・メディアワークス/780円)【→amazon
電子書籍とか、動画配信とか、ぶっちゃけ儲かるの? 丹精こめて作り上げたコンテンツもネットに乗れば限りなく価格がゼロに近づき、利益を挙げられない。メディア転換期の今、新しい製作・流通体制に取り組む先駆者にそのメカニズムを聞き、今後行きぬく道筋を示す。
 
エウセビオス「教会史」 (上) (講談社学術文庫)

エウセビオス「教会史」 (上) (講談社学術文庫)

★『エウセビオス「教会史」 上』(エウセビオス/講談社/1470円)【→amazon
「新しい宗教」キリスト教はどう出発したか。イエス出現から殉教者の時代を経てコンスタンティヌス帝による公認まで、初期キリスト教が発展拡大してゆく過程を「教会史のヘロドトス」が描いた必読の歴史書
 
エウセビオス「教会史」 (下) (講談社学術文庫)

エウセビオス「教会史」 (下) (講談社学術文庫)

★『エウセビオス「教会史」 下』(エウセビオス/講談社/1523円)【→amazon
キリスト教とは? 理解の鍵はここにある!激しい迫害と殉教、正統と異端をめぐる教会内部の闘い……。コンスタンティヌスによる「公認」までの初期キリスト教世界の歴史を「教会史のヘロドトス」が描く。
 
サイゴン ハートブレーク・ホテル 日本人記者たちのベトナム戦争

サイゴン ハートブレーク・ホテル 日本人記者たちのベトナム戦争

★『サイゴン ハートブレーク・ホテル−日本人記者たちのベトナム戦争−』(平敷安常/講談社/2730円)【→amazon
戦場ジャーナリストたちの“終わりなき旅”。サイゴン陥落から35年。今も仲間の遺体を捜し続ける老カメラマン、戦争症候群と向き合う特派員たち…。彼らが物語る「熱い時代」の叙事詩大宅賞受賞後第一作。
 
潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫)

潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫)

★『潜入ルポ アマゾン・ドット・コム』(横田増生/朝日新聞出版/924円)【→amazon
アマゾンジャパンの物流倉庫に、ひとりのジャーナリストが潜入する。厳しいノルマとコンピュータによる徹底的な管理。そしてアマゾン社員を頂点とする「カースト制度」のなか、著者が目にした「あるもの」とは…。驚異的な成長の裏に隠された真実に迫る。