『大恐慌のアメリカ−ポール・クローデル外交書簡1927−1932−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

大恐慌のアメリカ (叢書・ウニベルシタス)

大恐慌のアメリカ (叢書・ウニベルシタス)

★『大恐慌アメリカ−ポール・クローデル外交書簡1927−1932−』(ポール・クローデル/法政大学出版局/3360円)【→amazon
1929年の「ウォール・ストリートのパニック」を軸に、その前後におけるアメリカの政治情勢と経済の状況を伝える詩人外交官のドキュメント。歴史的証言であることはもとより、今日の金融経済分析にも大きな示唆を与える第一級の原資料。
 ★『チャールズ一世の船舶税』(酒井重喜/ミネルヴァ書房/8478円)【→amazon
チャールズ1世親政期、未だ議会の開かれていない時期に、海軍増強のため課税された船舶税は、その後議会により不当とされ廃止に至る。スチュアート朝と命運を共にした船舶税の財政的成功と政治的失敗の歴史的アポリアを解く。
 ★『中世ドイツ・バムベルク司教領の研究−貨幣経済化と地代−』(名城邦夫/ミネルヴァ書房/6825円)【→amazon
バムベルク司教領の所領経営の歴史的発展の分析、なかでもとくに地代形態に注目して検討し、その変容を促した重要な要因としてあげられる貨幣流通の展開について考察する。
 
中世の産業革命 (岩波モダンクラシックス)

中世の産業革命 (岩波モダンクラシックス)

★『中世の産業革命』(J.ギャンペル/岩波書店/4200円)【→amazon
「暗黒時代」と称されてきた中世ヨーロッパ像に対し、12、3世紀に豊かな技術に彩られた産業革命を見出して、新たな光を投げかけた科学技術史の古典的名著。その射程は広く農業や建築からエネルギー資源、環境問題にまで及び、時代と社会を総体的に把握しようとする試みに叙述全体が貫かれている。
 
テレビは総理を殺したか (文春新書)

テレビは総理を殺したか (文春新書)

★『テレビは総理を殺したか』(菊池正史/文藝春秋/956円)【→amazon
世論形成に絶大な影響力を及ぼす一方、視聴率競争にさらされるテレビ報道。記者はスクープだけでなく映像も求められ、また政治家はテレビを利用しようとする。「テレビvs総理」の真の勝者は誰か?テレビ現場を知り尽くした前官邸キャップが解き明かす「体験的政治報道論」。