『脳のなかの幽霊』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

脳のなかの幽霊 (角川文庫)

脳のなかの幽霊 (角川文庫)

★『脳のなかの幽霊』(V.S.ラマチャンドラン、サンドラ・ブレイクスリー/角川書店/940円)【→amazon
切断された手足がまだあると感じる。体の一部を他人のものだと主張する。両親を本人と認めず偽物だと主張する。著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手掛かりに、脳の仕組みや働きについて考える。
 
トニー谷、ざんす

トニー谷、ざんす

★『トニー谷、ざんす』(村松友視/毎日新聞社/1785円)【→amazon
「戦後」そのものの嘘くささや胡散くささを自ら身にまとい、時代の空気を嘲笑うようにして登場した不世出のボードビリアントニー谷。その奇抜な生涯を克明に浮かび上がらせる。
 
あっぱれ!旅役者列伝

あっぱれ!旅役者列伝

★『あっぱれ!旅役者列伝』(橋本正樹/現代書館/2310円)【→amazon
大衆演劇を代表する17人の名役者たちが、スポットライトを浴びる喝采の日々とさすらい人の哀歓を克明に綴った「熱と力」のルポルタージュ
 
演歌は国境を越えた――黒人歌手ジェロ 家族三代の物語

演歌は国境を越えた――黒人歌手ジェロ 家族三代の物語

★『演歌は国境を越えた−黒人歌手ジェロ家族三代の物語−』(小堺正記/岩波書店/1890円)【→amazon
2008年、史上初の黒人演歌歌手としてデビューし、一躍スターの座についたジェロ。その華やかなドラマに重ねて、日本人の祖母、そして母の辿った苦難を描く。進駐軍の黒人兵と結ばれ米国へ渡った祖母、横浜に残され黒い肌ゆえに毎日石を投げられた少女時代の母。日米を問わぬ人種的偏見の壁と、二人を支えた演歌の力を伝える。
 ★『葛藤する形態−第一次世界大戦と美術−』( 河本真理/人文書院/1575円)【→amazon
“現代”戦争はどのように表象されるのか?モダニズム、世界の浄化を求め戦争を讃美した未来派、過酷な戦場体験から、ダダ、秩序への回帰、抽象美術の誕生へ断片化と綜合の間を揺れ動く、葛藤する美術の動向から、第一次大戦前後を含めて、戦争が美術に対して持ち得た意味を探る。