『月曜美術館−休館日に、そこで何が起こっているのか−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

月曜美術館 休館日に、そこで何が起こっているのか

月曜美術館 休館日に、そこで何が起こっているのか

★『月曜美術館−休館日に、そこで何が起こっているのか−』(小口弘史/祥伝社/1050円)【→amazon
東京新宿の高層ビル内のある企業美術館は、毎週休館日(月曜)が賑わう。区内の小中学生が、図工・美術の授業で訪れるからだ。彼らを誘導・指導するのは、美術館員ではなく市民ボランティア。子どもたちは本物の作品に目を輝かせ、その感想を皆と語り合う。これが教育現場で大評判の「対話による美術鑑賞」だ。全国の美術館や博物館が不況下で次々と閉鎖されるなか、CRS(企業の社会的責任)の一環として始められたこの試みは、地道な努力が周辺地域の共鳴を得、今想像を超えた発展を見せている。ここに、国や自治体が学ぶべき文化芸術行政のヒントがあるのではないか…。本書は、四年前まで損保業務に従事していた全くの素人館長が挑んだ、画期的「美術館改革」の記録である。
 
コルトレーン――ジャズの殉教者 (岩波新書)

コルトレーン――ジャズの殉教者 (岩波新書)

★『コルトレーンジャズの殉教者』(藤岡靖洋/岩波書店/840円)【→amazon
ジョン・コルトレーン(1926-67)。そのサックスから迸る音は、ジャズという音楽を根本から変えた。本書は、世界的に知られる研究家が著す、決定版評伝である。発掘資料、貴重写真、関係者へのインタビュー記録などを駆使し、ジャズの可能性を極限まで追求しつづけ、ついにはジャズに殉じて逝った男の全人生を描く。
 
茶人交友抄

茶人交友抄

★『茶人交友抄−出会いと別れに繰り返される茶人交友の史話−』(筒井紘一/淡交社/1785円)【→amazon
運命の出会いから必然の別れまで。喜びや楽しみ、悲しみに織りなされた裏千家歴代家元と茶人たちの交流をたどる。
 
都市 風景 図鑑

都市 風景 図鑑

★『都市風景図鑑』(中平卓馬/月曜社/6720円)【→amazon
1960‐70年代、写真の“極点”から“原点”へ、その切断と連続を一望するドキュメント。中平卓馬Magazine Work 1964‐1982。
 
トラウマ映画館

トラウマ映画館

★『トラウマ映画館』(町山智浩/集英社/1260円)【→amazon
呪われた映画、闇に葬られた映画、一線を越えてしまった映画、心に爪あとを残す映画、25本。