『生まれる歴史,創られる歴史−アジア・アフリカ史研究の最前線から−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

生まれる歴史、創られる歴史―アジア・アフリカ史研究の最前線から

生まれる歴史、創られる歴史―アジア・アフリカ史研究の最前線から

★『生まれる歴史,創られる歴史−アジア・アフリカ史研究の最前線から−』(永原陽子/編/刀水書房/円)【→amazon
アジア・アフリカの様々な地域において、「歴史」はどのようにとらえられ、描かれてきたのか。固有の言語で書き残された文書や外部者の観察記録、口頭伝承など、多様な史料を用いて「歴史」の生成過程を複眼的に分析する。
 
旧石器時代人の歴史 アフリカから日本列島へ (講談社選書メチエ)

旧石器時代人の歴史 アフリカから日本列島へ (講談社選書メチエ)

★『旧石器時代人の歴史−アフリカから日本列島へ−』(竹岡俊樹/講談社/1575円)【→amazon
「捏造」後の日本の旧石器時代の全貌を描く石器しか資料がない中で、いかにして旧石器時代を知ることができるのか。石器分析の第一人者が、石器の詳細な分析から現代人とは全く異なる旧石器人の世界に迫る。
 
「挫折」の昭和史〈上〉 (岩波現代文庫)

「挫折」の昭和史〈上〉 (岩波現代文庫)

★『「挫折」の昭和史 上』(山口昌男/岩波書店/1260円)【→amazon
大正・昭和初頭の都市モダニズム満州で開花し、戦時下の文化・スポーツ活動に結実した。その担い手は林達夫小泉信三、岡部平太、竹中英太郎ら、「挫折」を経験した人々であり、石原完爾を中心とする知的水脈と共鳴した。近代の隊列から横へ足を踏み出した人物たちの中に日本人の生き方のもう一つの可能性を探り出すという、知のオデッセイの試み。
 
「挫折」の昭和史 (下) (岩波現代文庫―学術)

「挫折」の昭和史 (下) (岩波現代文庫―学術)

★『「挫折」の昭和史 下』(山口昌男/岩波書店/円)【→amazon
大正・昭和初頭の都市モダニズム満州で開花し、戦時下の文化・スポーツ活動に結実した。近代日本の歴史人類学という課題への挑戦的書。
 
静かな大地―松浦武四郎とアイヌ民族 (岩波現代文庫)

静かな大地―松浦武四郎とアイヌ民族 (岩波現代文庫)

★『静かな大地−松浦武四郎アイヌ民族−』(花崎皋平/岩波書店/1260円)【→amazon
幕末の蝦夷地を十数年間も探検・調査し、アイヌ民族の風俗・文化を記録する中で和人による虐待を告発した松浦武四郎。大地に根を張り、固有の習俗を育んできたアイヌ民衆の輝きとは何か。なぜ彼らは抑圧の下で呻吟することを強いられているのか。記録者としてアイヌ民族の受難に向き合うなかで、自己変革を遂げていく松浦を描き出す入魂の評伝。
 
字幕の名工 ─ 秘田余四郎とフランス映画

字幕の名工 ─ 秘田余四郎とフランス映画

★『字幕の名工秘田余四郎とフランス映画−』(高三啓輔/白水社/2520円)【→amazon
「第三の男」「天井桟敷の人々」など、15か国語21か国、700作に及ぶ映画に字幕をつけた放蕩無頼の男の生涯を、川喜多長政高見順らの交友を中心に描く、もう一つの映画裏面史。