『日本レコード文化史』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
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日本レコード文化史 (岩波現代文庫)

日本レコード文化史 (岩波現代文庫)

★『日本レコード文化史』(倉田喜弘/岩波書店/1155円)【→amazon
レコードから見た日本近代史。明治期「蘇音器」と訳されたフォノグラフの導入から始まり、国産蓄音機の開発、大正から昭和にかけてのレコード業界の高成長と各社間の抗争、ヒット曲の誕生とマスセールスの成立、戦時期の検閲の強化と愛国歌謡の募集、戦後のレコード業界の再建の様子が描かれる。LP、CDの登場、オーディオ機器の革新、音楽のネット配信なども詳述。
 ★『フェルメールの光とラ・トゥールの焔−「闇」の西洋絵画史−』(宮下規久朗/小学館/1155円)【→amazon
ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが確立した革新的な「闇」の表現が、バロック絵画の先駆者カラヴァッジョによる光と闇のドラマを経て、いかにして静謐で精神的な絵画へと成熟していったのか、西洋名画を育んだ「闇」の歴史を、西洋美術史界屈指の「語り部」である著者が、美麗な図版とともにわかりやすく解説。
 
完全解読 カント『純粋理性批判』 (講談社選書メチエ)

完全解読 カント『純粋理性批判』 (講談社選書メチエ)

★『完全解読カント『純粋理性批判』』(竹田青嗣/講談社 /2100円)【→amazon
大好評、知の高峰を読み平らげるメチエ「完全解読」シリーズ第2弾。古代ギリシア以来の哲学をコペルニクス的に転回し、近代哲学の礎を築いたカント三批判書の第一書。「物自体」「カテゴリー」「アンチノミー」などのキー概念を中心に、難解でなる著作の理路を徹底的かつ平易に解読する。
 
ああ、ヨーロッパ

ああ、ヨーロッパ

★『ああ、ヨーロッパ』(ユルゲン・ハーバーマス/岩波書店/3045円)【→amazon
グローバルなメディア社会における知識人の責任や新聞の役割とは? 経済危機と文化衝突に苦しむヨーロッパを見据えながら、国境を越える熟議の民主主義理論を構想する。
 
アイヌの世界 (講談社選書メチエ)

アイヌの世界 (講談社選書メチエ)

★『アイヌの世界』(瀬川拓郎/講談社/1575円)【→amazon
アイヌ縄文人の子孫か?クマ祭りの起源はイノシシ祭りだったのか?阿倍比羅夫が戦ったのはアイヌか?なぜマタギの言葉にアイヌ語があるのか?中尊寺金色堂の金箔はアイヌが採った日高産か?―最新の知見をもとにアイヌをめぐる様々な問いに大胆に答えながら、伝統を守りつつもダイナミックに変貌し続けた、これまでになく多彩なアイヌ像を描き出す。