『友達がいないということ』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

友達がいないということ (ちくまプリマー新書)

友達がいないということ (ちくまプリマー新書)

★『友達がいないということ』(小谷野敦/筑摩書房/819円)【→amazon
「便所めし」という言葉があるが、友達がいないということは、「もてない」よりもつらいかもしれない。文学作品を始め、さまざまな視点から描く、ネット時代の友達論。
 ★『日本の最深部へ』(岡本太郎/筑摩書房/1680円)【→amazon
「伝統」といわれるものの正体を徹底的に見返した岡本太郎のまなざしは、さらなる核心、すなわち日本の最深部へと向かう。沖縄の離島、恐山、熊野、高野山…。聖なる場所や秘境を精力的に訪ね歩き、祭りに飛び込み、歴史を体感し、人びとと語り合うなかで掴みだしたもの。それはいわゆる「伝統」を突きぬけた、全く異質な日本であった。悲しみを秘めつつ、たくましく躍動し、原始の大らかさに連なる根源的な人びとの営み。本巻では文化の基層と本質に鋭く迫った岡本太郎の日本文化論を集成、その問題意識を側面から浮き彫りにする対論・鼎談も収録する。
 
叛逆の精神―大杉栄評論集 (平凡社ライブラリー)

叛逆の精神―大杉栄評論集 (平凡社ライブラリー)

★『叛逆の精神−大杉栄評論集−』(大杉栄/平凡社/1260円)【→amazon
「僕は精神が好きだ」ほか、大杉栄の主要な論文を集める。桁外れに明るく陽気な思想家・大杉栄の社会思想は、その人物像とともに近代思想を考える上で大きな意味を持つ。解説=鎌田慧
 
イスラム芸術の幾何学:天上の図形を描く (アルケミスト双書)

イスラム芸術の幾何学:天上の図形を描く (アルケミスト双書)

★『イスラム芸術の幾何学−天上の図形を描く−』(ダウド・サットン/創元社/1260円)【→amazon
神の似姿の表現を冒涜として禁じたイスラム教は、神の「みわざ」をこの世で表現するものとして、精妙な幾何学模様を選びとった。平面をシンメトリカルに分割し、複雑に織りなすデザインを作り出すことで、無限や森羅万象のゆるぎない中心という概念を豊かに作り出したのだ。そのあまりの複雑さにめまいするイスラム幾何学模様だが、著者はいくつかの幾何学的原則を知っていれば、だれもがやすやすと描けることを明らかにする。
 
君は隅田川に消えたのか -藤牧義夫と版画の虚実

君は隅田川に消えたのか -藤牧義夫と版画の虚実

★『君は隅田川に消えたのか−藤牧義夫と版画の虚実−』(駒村吉重/講談社/2415円)【→amazon
美術評論家洲之内徹が絶賛した藤牧義夫。その消息はいまも不明で、作品にはさらに大きな謎が残る。藤牧生誕百年、絵巻と版画に秘められた怪事を追う。