セシウムって本当に体に悪いの?
いろいろ調べたけれど、本当によく分からなくて困る。
一度に大量に被曝したらものすごく危険(他の放射性物質と同じ)というのは、以下のところとか見ると分かる。
→ゴイアニア被曝事故 - Wikipedia
で、今回画像で引用した、有名な「ラップランド人の体内蓄積」なんですが、元の画像が見つからない(たぶん俺の探しかたが下手なんじゃないかなと思う)。で、それは複数人のデータなのか(複数だったら何人なのか)個人のデータなのか、ラップランド人の平均寿命がどうなったのか(セシウムによる内部被曝で平均寿命が縮まったのか)さっぱり分からない。
セシウムは体内に蓄積しにくいし、ラップランド人のような生活(肉食中心の食生活)をしていると、それだけでも寿命が短くなる。日本人がラップランド人みたいにセシウム溜まる生活は絶対にしない。で、体内に蓄積する部分は主に筋肉なんだけど、筋肉の癌は滅多にない。
児玉龍彦氏による「チェルノブイリ膀胱癌」は、放医研が「そんなものはエビデンスがない」と全力で否定している。
一応、研究論文として有名なのは、バンダシェフスキーのこれなわけですが。
→チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非ガン性疾患 Y・バンダシェフスキー教授
あちこちのサイト見ると、結論としては「単なるペクチンの宣伝」にしかなってない。それも「アジア記者クラブ通信」とか、とても赤いところ。
ペクチンはただの植物繊維で、放射能にはりんごペクチンでないとダメと思ってる人もいるかもしれませんが、ぼくは単に当時の旧ソ連で一番入手しやすい食物だっただけなんじゃないかと思う。植物繊維はペクチンに限らず、体内から異物を積極的に排出する(異物でないものも排出する)ので、使いかたによるとしか言えない。セシウムだけ放出は無理なんで、体に必須のミネラルもどんどん出してしまうかも。
セシウム入ってなくても、肉ばかり食ってたら動脈硬化とか心臓に負担かかる病気になるし、植物繊維はコレスチロール対策としても有効なんで、普通に健康食品の一種として、ペクチン取るのはお勧めですが(外食の多いかたには特に)…放射性物質に効くかどうかは、引き続きよく分からない。
放射性物質(放射線)の内部被曝の影響としては、遺伝子を傷つける・活性酸素を生み出す、というのがよく知られているところですが、「免疫力を低下させる」なんてのもある説を検証しようと思ったら…マクロビオテックとか怪しい健康食品サイトしかうまく見つからなかった(たぶん俺の探しかたが下手なんじゃないかなと思う)。
→免疫力低下の原因
要するに、加齢、環境要因、食生活、ストレス。
俺の結論としては、
・セシウムによる内部被曝の影響はよく分からない(ものすごく沢山取った場合には、普通の放射性物質と同じ程度にはあると思う)。多分毎日数十Bq/kgぐらいだと目に見えて体調が悪くなるということはないと思う。暫定基準値としては500Bq/kgでも数年は耐えられるんじゃないかな。
・肉ばかり食べていると早く死ぬ(死ぬ原因は循環器系=心臓を中心とした血液周り)。
・放射性物質が免疫力を低下させるということは多分あまりないと思う。
・放射能に関係なく、健康な食生活は大事。
一応、Togetterで「セシウム」に関する関連まとめにリンクしてみます。
→「セシウム」のまとめ - Togetter
セシウムに関しては、@buveryさんとか@BB45_Coloradoさんとかがくわしいようなんで、メンション飛ばしてみる。どのくらい摂取したらどういう風に体に悪い、みたいな知見・論文として参考になるものはありますか?
これは以下の日記に続きます。
→バンダジェフスキー氏によるセシウムが心臓に溜まるという論文は謎が多くて使えたもんじゃない