今さらですが、映画ではない「ルワンダ」を知るためのメモ

こちらから、
AztecCabal:リンダ・メルヴァーン「歴史だって? この映画はフィクションだ」
こちらへ。
『ホテル・ルワンダ』のロビー:ルワンダの歴史
どこまで本当なのか、の確認は必要でしょうが、今のところネット上の日本語で読める「ルワンダ史」としては最長・最良のテキストかも知れず。
AztecCabal:リンダ・メルヴァーン「歴史だって? この映画はフィクションだ」

決定的に重要なジェノサイド最初の数週間、ルワンダBBCの撮影班はいなかった。*2。BBCニュースはジェノサイドが進行中であると世界に伝えてもいない。1994年4月、虐殺が起こると、BBCは居留外国人の退去と「部族分派」間の内戦再開をレポートした。"Shooting Dogs"は歴史的記録のショッキングな無視を露わにしている。BBCによってジェノサイドという語が使われるのは4月29日が初めてである。新聞も大差なかった。のちに行われたルワンダのジェノサイドについての最初の国際的調査は、西欧メディアがルワンダでジェノサイドが進行していると描写できなかったことが、ジェノサイドという犯罪に寄与したと結論している。この恐ろしい出来事に注意を喚起する役割は、NGO──とりわけOxfamやアムネスティ・インターナショナル──に任された。
(*2:マーク・ドイルはどうなんだっけか。film crewとcorrespondentの違いか。ジェノサイド末期にルワンダ入りしたファーガル・キーン一行がfilm crewということでいいのか。保留。参照:http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/shows/ghosts/interviews/doyle.html

とか、
『ホテル・ルワンダ』のロビー:ルワンダの歴史

ハム族神話を広めるにあたって独占的な役割を果たしたのがカトリック教会だった。
ドイツ、ベルギーの植民地官僚は任期が終われば植民地を去るが、教会の人間ははるかに長くルワンダに滞在する。住民をキリスト教化するという使命の都合上、現地の言語や習慣に通じる必要もある。つまるところ、カトリック伝道団こそルワンダ最初の民族学者であり、人類学者だったのだ。こうした事情があり、植民地当局はルワンダ問題の権威であるカトリック教会の知恵に頼った。
だが、神父たちのルワンダ理解は当時の人種思想に首まで浸かっていた。早くも1902年の時点で、のちのルワンダ司教レオン・クラッセは「アーリア人セム族(ユダヤ人)の特性を組み合わせた優越人類の」ツチについて語っている。カトリックの神父たちは様々な著述や発言を通して、〈フツとツチとは何か?〉で述べたような人種思想を練り上げていった。ルワンダを文明化・キリスト教化する使命を成し遂げるにはツチの手を借りるほかない。これが教会の結論だった。
 
理論付けられたツチの人種的優越を現実に反映させるために2つの方法が採られた。教育と地方行政である。

とか、いろいろ。