漫画の中の「雨」は大変だろう、と『MONSTER』を読みながら考えた

 なかなかアニメを見る時間が取れないため、漫画のほうの浦沢直樹『MONSTER』を(ほぼ)一気読みしてしまいました。めちゃくちゃ面白い
MONSTER - Wikipedia
 あんまり普段の生活では漫画を読むということがない日常を過ごしているので、わが家にある数少ない完結した巻数ものの漫画、ということになります*1
 男女の双子はそんなにそっくりにならないのでは、という、物語の根本部分にかかわる疑問はともかくとして*2、個人的に感心したのはラストの町のアクション・シーンで、延々と雨(豪雨)を降らせている浦沢直樹のこだわりだったのでした。
 話の構成とかキャラ立ては、これは普通に読めばすごいことは分かるんですが、漫画の中で雨を降らせるのがいかに大変なのか、は多分実際に漫画描いてみないとなかなか分からないことかもしれないので*3、ちょっとメモとして触れておきます。
 雨とか海(海の波)とか、とにかく水を描くのは、「こう描けばいいのか」「理屈ではわかっていてもそれを描く技術が超大変」ということで、あまりこの漫画以外の例を見ないのですね。アクション・シーンを盛り上げる道具としての効果は多分あるわけなので、もう少しその手の漫画にくわしい人がいたら教えてください。
 話を考える際の問題として、「雨の中で捨てられた子犬を助ける、ワルぶってるけど本当は心の優しい男の子」的なシチュエーションを漫画の話の中に入れるのは、ネタとして陳腐という以前に、絵にするのが素人には無理、ということですね。
 アニメのほうでは漫画のその部分をどの程度までアニメ的に処理しているのか、とても興味を持ちました。
 多分5月中には何とか見終えることができるかも、と思ってたんだけど、25本(25枚)もあるんだよな〜。今年一杯かかってしまう可能性のほうが高いです。

*1:他には『SLUM DUNK』『柔道部物語』『ワイルド7』と、無駄に漢らしいセレクションです。槇村さとるおいしい関係』も家にあるか。

*2:漫画の中ではよくある「お約束」の記号とでも言いましょうか…。

*3:いやぼくも描いたことがあるわけではないのですが。