『発掘!子どもの古本』

発掘!子どもの古本 (ちくま文庫)

発掘!子どもの古本 (ちくま文庫)

★『発掘!子どもの古本』(北原尚彦/筑摩書房/882円)【→bk1】【→amazon
古本の楽しみは大人の本だけではありません。子どものころ親しんだ児童書にはみんな思い出があるもの。あなたが読んだホームズや明智小五郎は、じつはドイルや乱歩が書いたのではないことを知っていましたか? それは有名作家による大胆なリライト本。他にも色鮮やかな図鑑や絵本。コワーいさし絵が忘れられない怪奇物もありました。さらには企業のPR本など達人がコレクションを大公開。
【感想】あんまり人が知らないようなオモシロ本を紹介する人としてぼくにとっては著名な北原尚彦の、これは子供を読者対象にした本の紹介本。少年探偵小説・SFからレトロ児童書を経て、マイナー系・企業絵本と、本当にどうでもいいような本、というか、多分絶対に紹介テキストよりはオモシロくない本を数多く紹介しています。個人的には初めの、誰にでもツカミはオッケー、みたいな展開部分より、後の、国会図書館あたりにもあまり置いてなさそうな、内容的にもビミョーな本をダルげに語っているテキストのほうが楽しめることは楽しめました。いかにも筑摩的マイナーぶりなのです。