読書

はてなダイアリー・みんなの「2010年の10冊」リンク

明けましておめでとうございます。 もう去年の話になってしまいますが、みんなの「2010年の10冊」(ベスト本)のリンクを作ります。 キーワード「2010年の10冊」というのを作ったので、皆様が「2010年の10冊」というエントリー(見出し)つきで書いたもの、…

世界で一番長生きした作家について

以下のつぶやきから。 →http://twitter.com/kuratan/status/5387120383 調べた限りでは、SF作家で一番長生きだったのはジャック・ウィリアムスン(1908年4月29日 - 2006年11月10日)享年98、日本だと今日泊亜蘭(1910年(明治43年)7月28日 - 2008年(平成…

SF作家の生き残り具合について

1960年代末から1970年代はじめにかけて、早川書房から「世界SF全集」というものが出たわけですが(正確には何年から何年の間に刊行されたか、ちょっと調べられなかった)(追記:「1968.10〜1971.8の間」だそうです。コメント欄参照)、 →世界SF全集(1…

J.G.バラード「内宇宙への道はどちらか?」(伊藤典夫訳)とその感想

これは以下の日記の続きです。 →J.G.バラードと健忘症(アムネジア) 今日は、「NEW WORLDS」誌1962年5月号に初出されたJ.G.バラードの「ニューウェーヴ」宣言とも言うべきテキストを掲載してみます。翻訳は「内宇宙への道はどれか?」(季刊NW-SF No.1、1970…

各務三郎による植草甚一のテキスト批判

ということで、「EQ」1979年3月号の書評「独断と偏見」より。「EQ」p110-111。ほとんどの太字は引用者(ぼく)によるもの。 おそらく----『ミステリの原稿は夜中に徹夜で書こう』の書評には、わたしは向いていないのかもしれない。著者は、ジャズ、映画…

スタニスワフ・レムのスタージョン批判テキストその他

以下の日記のコメント欄から。 →カート・ヴォネガットのSF業界罵倒テキスト kokada_jnet 2009/09/02 17:34 こんにちわ。 レムですが、ご存知かもしれませんが、「SFマガジン」2004年1月号のレム特集で、いわゆる「レム事件」が紹介されていました。 それに…

『デッドエンドの思い出』を読む

『デッドエンドの思い出』を読む。別に普通に面白いんだけどな、よしもとばなな。今あんまり読まれてないの? 矢作俊彦と同じ?

カート・ヴォネガットのSF業界罵倒テキスト(翻訳)・ほか

これは以下の日記の続きです。 →カート・ヴォネガットのSF業界罵倒テキスト 原文は以下のところ。 →KURT VONNEGUT: On Science Fiction 翻訳はサンリオ文庫『ヴォネガット、大いに語る』(1984年3月、飛田茂雄)、p28-33。太字強調部分は引用者(愛・蔵太…

SF作家について

以下のコメントから。 →東大卒のSF作家って星新一以外に誰かいたっけ tennteke 2009/09/11 20:37 芥川龍之介のSF作家性ってどうでしょう? lovelovedog 2009/09/12 13:47 奇想・奇談的小説を書く作家(幻想作家)まで含めると、また幅が広くなりすぎてしま…

カート・ヴォネガットのSF業界罵倒テキスト

カート・ヴォネガットのSF業界罵倒テキスト、見っけ。 多分、これ。 →KURT VONNEGUT: On Science Fiction The lodge will dissolve. All lodges do, sooner or later. And more and more writers in ''the mainstream,'' as science-fiction people call t…

勝手にヴォネガット長編考課表

リストの元は以下のところから。 →カート・ヴォネガット - Wikipedia A プレイヤー・ピアノ(Player Piano 1952年) A+ タイタンの妖女(The Sirens of Titan 1959年) A− 母なる夜(Mother Night 1961年) A 猫のゆりかご(Cat's Cradle 1963年) B …

ドナルド・E・ウェストレイクと彼のSF業界罵倒テキスト

ぼくのTwitterから。 ウェストレイクの短編集の解説で、彼も昔SFを書いていたことを知る。ちょっと読んでみたくなる。 その短編集の解説は、以下のところにあります。ネットって便利。 →Afterword to THIEVES' DOZEN 五〇年代後半から《ミステリ・ダイジェス…

「本屋大賞」候補作を末端までデータ化・リスト化してみる(2004-2009年まで)

公式サイトは以下のところにありまして、 →本屋大賞 過去の「10位までの作品」と「発掘部門」は公式になってるんですが、候補作の全リストが見当たらなかったので、ちょっとメモ的に作ってみました。作品名だけではうまく検索できそうにない作品だけ、作者名…

『湖底のまつり』----これはひどい

推理小説作家・折原一さんの日記から。2009年2月5日。 頭蓋骨の裏側 ●2月5日(木) 泡坂妻夫さん 泡坂妻夫さんに初めてお会いしたのは、『旅』の編集部にいた頃である。 (中略) ええと、泡坂妻夫作品、私は絶対に『湖底のまつり』をベスト1に選ぶ。作家…

『レッドムーン・ショック』----かっこいいロケット発射の冒頭にしびれる

読みかけ。レッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまり作者: マシューブレジンスキー,Matthew Brzezinski,野中香方子出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2009/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (8件) を見る 一…

『重力から逃れて』----信じられないくらいさりげなくすごい本

今日はこれを(やっと)読みました。重力から逃れて作者: ダン・シモンズ,越川芳明出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1998/03メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る もとアポロ宇宙飛行士ベデカーは妻にも去られ、息子もインドへ…

『夏期限定トロピカルパフェ事件』----これはもっと評価されるべき

最近はあまり日本人のミステリーを読まないのですが(けっこう読んだり読まなかったりの波がある)、これはけっこう面白かったです。夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2006/04/11メディア: 文…

どうもこの人たちの翻訳が肌に合わなくてSF読めなくなった

見出しは演出です。 「この人たち」というのは、大森望と中村融と若島正(50音順)。 「肌に合わない」というのは、世間的に見て全然ダメ、という意味ではなくて、ぼくの触感なのであまり当人は気にしないでください。おまけにぼくは3人とも、SF紹介・研…

2008年の○冊(代行)

かつてこのようなことをやってくれたかたがおりましたが、 →今年の○冊 - chirashino☆ura(2005年) →今年の○冊 - chirashino☆ura(2006年) →2007年の○冊 - chirashino☆ura(2007年) 今年もやっていただけるかどうか不安なので、ぼくのほうでもやってみよう…

2008年に読んだ本のベスト10

回顧して、選べるほど読んでいたか不明だったんですが、とりあえず選んでみます。2008年じゃなくてそれ以前に出た本も含まれます。 1・翼のはえた指―評伝安川加壽子 (白水uブックス)作者: 青柳いづみこ出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/01/01メディア: …

『虚構機関』----2007年のSFは星新一と非コミュの年だった

こんな本を読みました。虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)作者: 田中哲弥,大森望,日下三蔵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2008/12メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 190回この商品を含むブログ (102件) を見る一応収録作をコピペしてから何か言…

新潮社のクレスト・ブックス既刊分をリスト化する

なんか、70冊になったみたいなのでリスト化してみます。 ついでにアマゾンにもリンクしてみたよ(アフィリエイトつき)。 以下のところから、 →新潮クレスト・ブックス|新潮社 2008年11月現在で品切れ・重版未定のものには「×」をしてみました。 けっこう初…

市民・市立図書館の「複本購入」問題批判の底の浅さについて

以下のところから。 →日々の憂鬱〜2003年2月上旬〜 「読無字書弾無絃琴」2/2付「〈クローズアップ現代〉続き」経由でNHK「クローズアップ現代」が放送した「ベストセラーをめぐる攻防作家vs図書館」 に対する町田市立図書館の見解(1/27付)を読んだ。私もG…

英語のSFを他の国へ売りたいという人に

→Made In Canada Home Page 「カナダSF作家クラブ」ではないと思うのですが、カナダ系SF作家のあれこれがわかります。 そこから、以下のところへ。 →Douglas Smith | Writer of Fantasy & Science Fiction →Douglas Smith's Foreign Market List | Dougl…

『時計じかけのオレンジ』完全版に驚愕する

なかなか平日に書けない(驚愕できない)日が続いてるんですが、早川書房の復刊、今年の秋の一番の目玉はこれかも。時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)作者: アントニイ・バージェス,乾信一郎出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/09/0…

『殉国と反逆』----これはなかなか刺激的な本だった

夏休みなのでこんな本を読みました。殉国と反逆―「特攻」の語りの戦後史 (越境する近代)作者: 福間良明出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2007/07/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (5件) を見る 敗戦後、『きけわだつみのこえ』『雲な…

本当は残酷なトリアージの話・本の「トリアージ」を夢想してみる

見出しは一部ホッテントリメーカーで作りました。11users(推定)。 以下のところから。 →トリアージ - Wikipedia 黒 (Black Tag) カテゴリー0 入手難、もしくは読書に現状以上の読書時間を必要とし読書不可能なもの。(古典とか) 赤 (Red Tag) カテゴリーI…

ALL-TIME 100 Novelsが想像以上に凄い

見出しはホッテントリメーカーで作りました。7users(推定)。 以下のリストだけ紹介。 →The Complete List | TIME Magazine - ALL-TIME 100 Novels 日本語訳つきのはこちら。 →The Complete List | TIME Magazine - ALL-TIME 100 Novels:Pulp Literature …

「つまらない本」関連の主なブックマークコメントにコメント返ししておくよ

これは以下の日記の続きです。 →たいていの本はつまらないので、あなたががそのジャンルの本全部読んだ上で「つまらない」と、ある本を言うんだったら認めてやるよ - 愛・蔵太のもう少し調べて書きたい日記 前にも言ったことですが、ぼくの感覚として「面白…

たいていの本はつまらないので、あなたががそのジャンルの本全部読んだ上で「つまらない」と、ある本を言うんだったら認めてやるよ

まだこんなことを言っている人がいたので気になった。 →本当にサイト読者のことを考えるなら「つまらない」と書くべき - あの頃の僕らは胸を痛めてブギーポップなんて読んでた 「合理的」ということであれば、つまらない本は「つまらない」と書くべきだ。サ…