『カジノ』

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解説・あらすじ カジノ - goo 映画

70年代のラス・ヴェガスを舞台に、カジノをめぐる表と裏の人間模様を描く大作ドラマ。監督は「エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事」のマーティン・スコセッシ。主演のロバート・デ・ニーロジョー・ペシ、原作・共同脚本のニコラス・ピレッジはスコセッシがマフィアの実態を描いた問題作「グッドフェローズ」(90)で組んだ盟友。脚本は、ピレッジがカジノに関する本を書くため5年に及ぶ取材で得た資料を基に、スコセッシとピレッジが共同で執筆。ピレッジは脚本と同時進行で、原作のノンフィクション『カジノ』(邦訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)を書き上げた。製作はスコセッシとコンビ6作目となる「グリフターズ 詐欺師たち」などのバーバラ・デ・フィーナ、美術はフェデリコ・フェリーニ作品や「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」などで知られるダンテ・フェレッティ、編集は「レイジング・ブル」(アカデミー編集賞受賞)以来コンビを組むセルマ・スクーンメイカー、タイトル・シークェンスは名手エレイン&ソウル・バス(96年に死去し、本作が遺作となった)で、以上5人は「エイジ・オブ・イノセンス」に引き続いての参加。撮影は「JFK」(アカデミー撮影賞受賞)のロバート・リチャードソン、衣裳はスコセッシとは「アフター・アワーズ」でも組んだ「アポロ13」のリタ・ライアックと「ニューヨーク・ストーリー」のジョン・ダンのコンビがそれぞれ担当。音楽監修はスコセッシとは「ラスト・ワルツ」で組んだ、元ザ・バンドのロビー・ロバートソンで、ローリング・ストーンズからディーボに至る70年代の様々なロック・ミュージック61曲の挿入曲が効果的に使用されスクリーンを彩る。主演はスコセッシとのコンビは5作目となるロバート・デ・ニーロ、本作でゴールデン・グローブ(ドラマ部門)主演女優賞を受賞した「クイック&デッド」のシャロン・ストーン、スコセッシとは「レイジング・ブル」「グッドフェローズ」(アカデミー助演男優賞受賞)と3作目になるジョー・ペシ。また、本人の役で歌手のフランキー・アヴァロンらが特別出演している。

 ラスベガスを舞台にした破滅型物語で、登場人物もさほど多くない割には3時間というなかなかの大作。なんか、無駄にゴージャスな印象の映画でした。インテリアとかファッションとか、アメリカ的お金持ちのイメージが全体に漂ってて。あと役者の顔がどれもイタリア系なのでなかなかはじめは見分けがつかない。身長で誰が誰だかわかったよ。カジノの中で生きている人間の、これが類型かどうかは不明なので、この映画を見てラスベガスのイメージを持ってしまうのもどうか、と思いながら見ていたんですが、映画のラストの演出でも同じようなこと言ってた。恋愛部分はウディ・アレン映画の頭の悪いヴァージョンみたいで(特に電話でのやりとりとか)、さらにどこで笑っていいのか、笑いのツボが示されていないため口の端が歪んでしまった。これがその年に公開された映画のベスト10に入っているようなら、入れた人は多分10年後は違う感想を持つのではないでしょうか。娯楽でも芸術でもないところが、妙に鑑賞の妨げになってしまったです。