木下黄太さんに反核運動家のヘレン・カルディコット氏の甲状腺の話を「メールで聞きました」情報を回されても…
これなんだけどね。
→カルディコット医師の警告「子供に甲状腺結節やのう胞があるのは、まるで普通ではありません」 - 放射能防御プロジェクト 木下黄太のブログ 「福島第一原発を考えます」
さて、著名な小児科医で、被曝の問題に詳しい、オーストラリアのヘレン・カルディコット博士に、福島の甲状腺スクリーニングの結果をメールして意見を聞いたら、返事が来ました。 平時の集団のデータがないので(この時点でこの論文データを示せていない)、今回の結果をどう判断して良いか分からないけど、何か意見がありますか?と聞きました。
ヘレン・カルディコット博士からの返信。
These children should not be followed up, all their lesions -- cysts and nodules should immediately be biopsied to assess whether or not they are malignant. They are appearing very early, less than one year, and we would not normally expect them to appear for about 5 to 10 years, which means these children received a very high dose. If they are malignant then they will need total thyroidectomies. It is not normal at all for children to have thyroid nodules or cysts!
「この子供達は追跡調査をしてる場合じゃありません。のう胞や結節などの全ての異常は直ちに生体組織検査をして悪性であるかを調べるべきです。 こういった甲状腺異常が一年も経たないうちに現れるというのは早過ぎます。普通は5-10年かかるものです。これは、子供達が大変高線量の被曝をしたことを意味します。 もしも悪性なら、甲状腺の全摘出が必要です。 子供達に甲状腺結節やのう胞があるのは、まるで普通ではありません!」
彼女の解説では甲状腺で、のう胞や結節が子供におきることは、尋常な話ではないという認識という事です。また、一年という時間の経過の中でおきたのは、早すぎるというのは、チェルノブイリのときに起きていた現象よりも、あきらかに早いというこです。彼女は、こうした事象は「高線量の被曝」によっておきると言っています。ことは、低線量被ばくではありません。早期にこうした体の異変が起きている事は。福島だけではありません。東葛や茨城は言うに及ばず、東京の二十三区や多摩地域、宮城、神奈川からも報告が相次いでいます。福島のみならず、南東北、関東一円のエリアの被曝は尋常ではありません。多くの女性や子供たちに甲状腺の異常が出てくると思います。緊急に、いろんな検査を全体で進める必要があります。事態は、猶予がありません。まったく、猶予がありません。
…著名?
よりによって「劣化ウラン弾は核兵器だ」の人ですか。
ヘレン・カルディコット 核政策研究所創立者・所長。核が健康に及ぼす影響について、大衆啓蒙のための国際キャンペーンに従事。近著『新たな核の危険 ジョージ・ W・ブッシュの軍産複合体』(The New Press, 2002)
国内でも普通に探せば甲状腺の専門医いると思うんだけど、いないんですかね?
基本的に木下黄太さんが「○○に聞いた」という情報(伝聞情報)は、ソースが不明なうえ、ちゃんと情報を回している(相手に伝えている)かどうか疑問なんですけどね。
普通のリテラシーの人なら、こんな感じの流れになります。
1・俺に読めるテキストソースどこかにある? →ありません
2・お前のテキストが元テキストと同じだっていう、責任の担保は何かある? →ありません
3・じゃあそのテキストについて何も言えんわ。ごめんね。
最近だとgoogle翻訳あるから、元テキストへのリンクとかあったら、頑張って読むかな? 木下黄太さん、元テキストのリンク先、メールで教えましたか?
正直、「高線量の被曝」ってところですでにヘレン・カルディコットさん福島について何も分かってないのでは…?
あともちろん、「木下黄太さんがヘレン・カルディコット氏から受け取ったメールの返事」が本物なのかどうか、何の確認手段もありません。ヘレン・カルディコット氏の公式サイトにやりとりが掲載されていれば別。
木下黄太さんに関しては、以下のところにまとめがあります。
→木下黄太さんが吹いたデマ(というより、事実の確認が徹底していない情報)リスト