侮辱罪の邦人に猶予付き禁固刑=著書で王室の名誉傷つける−タイ

↓ニュースとしては古くなってうまく元記事にリンクはれないんで、孫
http://newsasia.hp.infoseek.co.jp/to-be-number-one.htm


 【バンコク23日時事】バンコク刑事裁判所は23日までに、著書の中でタイ王室の名誉を傷つけたとして侮辱罪に問われていた神奈川県出身の著述業、高橋公志被告(69)に対し、禁固1年6月、執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。
 判決によると、高橋被告は2000年8月にマガジンハウス(本社東京)から、主に定年退職者向けに長期滞在のノウハウなどを解説した「チェンマイ田舎暮らし」を出版。この中にタイ王室の名誉を傷つける内容の記述があったとして、今年2月、タイ当局に逮捕された。 (時事通信
[7月23日21時28分更新]
2か月ほど前のニュースだったんですが、いったいどのようなことを書いたら「タイ王室の名誉を傷つける内容」になるのか、と思って『チェンマイ田舎暮らし』に目を通してみました。
多分この部分がそうなんじゃないか、と。p149〜151。

1999年12月5日、プーミポン国王は72歳の誕生日を迎え、バンコクの王宮では、祝賀行事が盛大に行われました。今年の誕生日は、十二支の6巡めにあたることから、特にめでたいとされ王宮周辺には1万名もの市民が詰めかけたそうです。
 初めてタイを訪れた日本人は、タイ人の王室への敬意の払い方に驚きます。
 学校や官公庁などの公共機関では、朝と夕方に国王賛歌が流れ、国旗が掲揚されます。映画館でも、上映前には必ず国王賛歌が流されます。国王賛歌が流れたら、その場で起立するのがマナーです。
 さらに、家庭やオフィスには決まって国王と王妃の御影が飾られており、新聞やテレビでは毎日国王の活動が報じられています。
 メディアのなかでも、ことにITV(1チャンネル)は、毎日夜の8時から始まるニュース番組のなかで特別枠を設けて王室の動静を放送しています。表敬訪問、慰問、国賓の接遇、親善外交はもちろんのこと、各大学の卒業式で証書を授与する光景まで映し出されます。
 多くの国民はプーミポン国王に対して畏敬の念を抱くのに対して、離婚歴のある皇太子の人気はいまひとつで、ことに女性からは尊敬されません。現国王があまりにも立派なため、少々かわいそうな面もあります。
 余談になりますが、女王や皇太子妃の肥満の度合いには驚きます。ことに皇太子妃は太りすぎです。国民の多くはピリ辛料理を食べてみんなスリムな体をしているのに、どうしてあんなに太っているのでしょうか。国の代表なんですから、もっと節食につとめ、シェイプアップしていただきたいものです。
 もう一つ、同じ王族でも人によって接遇の態度が違います。若い王族ほど横着そうな感じがします。ある王族はペットをゾロゾロ連れて国内の施設訪問をやってのける。そんな姿をテレビで見る国民は、決して好ましいことだとは思っていません。
 王家は各地に別荘を持っており、避暑やレジャーに繰り出しますが、その際、別荘近くの施設や学校へのおざなりな訪問は毎度のこと。そのたびに行われる交通規制は住民にとって大きな迷惑です。
 また、山岳民族の救済を目的としたロイヤル・プロジェクトもなかなか思うような成果を上げていないようです。山岳民族が生産した農産物は品質もよくないし値段も高いというもっぱらの評判です。
とりあえず、王室の女性のかたがたの容姿やロイヤル・プロジェクトなどに何かを言ってはいけない国みたいです。
しかしこの本、全体にタイの民族性に関する悪口すれすれの記述が目立っていて、とても面白い本ではありました。今でも入手できるのかどうかは不明。bk1とアマゾンでは無理みたいです。