『宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで』『露探-日露戦争期のメディアと国民意識』『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年8月あたり)。

宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで (朝日選書 828)

宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで (朝日選書 828)

★『宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで』(武部俊一/著/朝日新聞社/1,365円)【→amazon
1957年10月4日に打ち上げられて、世界中を驚かせた人類初の人工衛星スプートニク1号。米ソ間の宇宙開発競争は、このとき幕を開けた。以来50年、毎年100前後の人工衛星や宇宙船が打ち上げられている。惑星探査・天体観測・気象観測・資源探査・GPS・軍事・通信・放送・技術試験など、目的は多様だ。初めて月に着陸したアポロ11号、太陽系を脱出しようとしているパイオニアヴォイジャー、さまざまな実験や観測の場となっている国際宇宙ステーションなど、多くの人に知られているものもあれば、地道に活動を続ける観測や通信のための衛星もある。この中から、重要な役割を果たした約90を選び、宇宙開発の世界史を大づかみにたどる。
露探―日露戦争期のメディアと国民意識

露探―日露戦争期のメディアと国民意識

★『露探-日露戦争期のメディアと国民意識』(奥 武則 著/中央公論新社/1,995円)【→amazon
日露戦争当時、敵国ロシアの工作員=「露探」とレッテルを貼られた人々がいた。ひとたび「露探」と名指しされたら、どれほど弁解しても疑いを晴らすことは難しく、議員辞職に追い込まれたり、スパイ容疑で逮捕されたり、場合によっては殺害されたことすらある。そこには、メディアも大きな「役割」を果たしていた―。当時の新聞などから「露探」の全体像を明らかにし、「非国民」が作られていく過程をたどる。
ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書)

ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ―ハイテク海洋動物学への招待 (光文社新書)

★『ペンギンもクジラも秒速2メートルで泳ぐ』(佐藤 克文 著/光文社/882円)【→amazon
ペンギン、アザラシ、ウミガメなどの水生動物は、海の中でどのように活動しているのだろうか?その生態は、直接観察できないため謎が多かった。だが、今や日本発のハイテク機器「データロガー」を動物に直接取り付けることによって、本来の生息環境下で、己の生存をかけてきびきびと動き回る動物たちの姿が解明されつつある。この分野では、教科書を書き換えるような新発見が相次いでおり、「バイオロギングサイエンス」という新しい学問が誕生した。いま、生物研究のフロンティアは水の中にある。